背臥位における褥瘡の好発部位はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
背臥位では、仙骨部が体幹の重心に近く、ベッドと広く接するため、持続的な圧迫と摩擦・剪断力が加わりやすいです。また、踵部は下肢の突出部であり、同様にベッドと接触しやすく、体重の負荷がかかることで褥瘡が発生しやすい部位です。これらは背臥位における褥瘡の代表的な好発部位とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。背臥位では、かかとが直接ベッド表面と接触し、体重による圧迫が集中するため、褥瘡が発生しやすい部位です。
- 2. 膝窩部は背臥位の際にベッドから浮き上がりやすく、直接的な圧迫を受けにくいため、一般的に褥瘡の好発部位とは考えられません。正しくは:膝窩部は、特に下肢の伸展拘縮がない限り、背臥位では圧迫を受けにくい部位です。選びやすい理由:長時間同じ姿勢でいることによる静脈うっ滞や神経麻痺といった、褥瘡以外の問題と混同する可能性があります。混同注意:下肢の浮腫や循環障害による皮膚トラブルと混同する可能性がありますが、褥瘡は局所的な持続圧迫が主な原因です。
- 3. 正解。仙骨部は背臥位において、体重の大部分がかかる体幹の突出部であり、ベッドと広く接触するため、圧迫と摩擦・剪断力が加わりやすく、褥瘡の好発部位の代表例です。
- 4. 内果部は背臥位では通常、ベッド表面と直接接触することが少ないため、褥瘡の好発部位ではありません。正しくは:内果部は、側臥位や特定の肢位によっては圧迫される可能性がありますが、一般的な背臥位では圧迫を受けにくい部位です。選びやすい理由:足関節周囲の他の突出部(外果など)と混同したり、末梢循環障害のリスクがある部位として意識しすぎたりすることがあるかもしれません。混同注意:側臥位での外果部や、足関節の不自然な肢位による圧迫と混同する可能性があります。
- 5. 大転子部は主に側臥位で圧迫を受けやすい突出部であり、背臥位ではベッドと直接接触しにくいため、褥瘡の好発部位とは考えられません。正しくは:大転子部は、側臥位時の褥瘡好発部位であるとされています。選びやすい理由:臀部や股関節周囲の他の部位と混同する可能性があります。混同注意:側臥位での褥瘡好発部位(大転子部、膝関節内側・外側、外果)と背臥位での好発部位(仙骨部、踵部、後頭部、肩甲骨部)を混同する可能性があります。
国試ポイント
褥瘡の好発部位は、患者の体位によって変化することを理解しているか問う問題です。特に、背臥位、側臥位、坐位のそれぞれで圧迫を受けやすい身体の突出部を正確に把握している必要があります。単に好発部位を覚えるだけでなく、その体位でなぜ圧迫がかかるのかを解剖学的に理解しているかが重要です。
混同注意
褥瘡の好発部位は、体位だけでなく、患者の体型、既往歴(例: 脊髄損傷、末梢循環障害)、栄養状態、活動能力、使用している医療機器(例: 尿道カテーテル、酸素チューブ)など、多くの要因によって変化する可能性があります。また、好発部位以外にも、関節拘縮などによる不自然な肢位で圧迫が生じる部位も考慮に入れる必要があります。
次に同じ論点が出たら
次にこの論点が出題された場合、「側臥位における褥瘡の好発部位」や「坐位における褥瘡の好発部位」、「特定の疾患(例: 脊髄損傷)を持つ患者の褥瘡好発部位」が問われる可能性が高いです。また、「褥瘡の予防策として適切な体位変換の方法や頻度」なども関連して問われるでしょう。
関連知識
褥瘡の発生要因(圧迫、摩擦、剪断力、湿潤)、褥瘡の評価スケール(ブレーデンスケール、K.P.S.スケール)、褥瘡の予防と治療、体位変換の重要性、適切な体圧分散寝具の選択。