筋と作用の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
前頭筋は眉を上げる表情筋であり、側頭筋は下顎を上げる(閉口)咀嚼筋です。これらはそれぞれ対応する作用が正しく記述されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 頬筋の主な作用は、頬を歯列に押し付け、食物が口腔の外に出るのを防いだり、口角を外側に引いたりすることです。頬を膨らませるというよりは、口の開閉や食物保持に関与します。正しくは:頬筋は頬を歯列に押し付ける。選びやすい理由:頬という名前から、頬の形を変える作用があると推測しやすいため。混同注意:口輪筋や、空気の出し入れに関わる他の口腔周囲筋と混同されやすいです。
- 2. 咬筋は強力な咀嚼筋の一つであり、下顎骨を上方に引き上げ、口を閉じる(閉口)作用が主です。下顎を引き下げる(開口)作用はありません。正しくは:咬筋は下顎を上方へ引き上げる。選びやすい理由:咀嚼筋であるため、下顎のあらゆる動きに関与すると誤解しやすいです。混同注意:開口に関わる顎二腹筋や外側翼突筋などと混同されやすいです。
- 3. 正解。前頭筋は額の皮膚に付着しており、収縮することで眉毛を持ち上げ、額に横方向のしわを寄せる働きがあります。これは驚きや注意の表情を作る際に重要な作用です。
- 4. 正解。側頭筋は咀嚼筋の一つで、側頭窩から下顎骨の筋突起に付着しています。収縮することで下顎骨を上方に引き上げ、口を閉じる(閉口)主要な作用を持ちます。また、下顎を後方へ引く(後退)作用もあります。
- 5. 内側翼突筋は咀嚼筋の一つで、下顎骨の内側にある翼突筋窩に付着し、下顎を上方に引き上げる(閉口)作用や、下顎を側方へ動かす(側方移動)作用があります。唇をすぼめるのは口輪筋の作用です。正しくは:内側翼突筋は下顎を閉じたり、側方に動かしたりする。選びやすい理由:口腔周囲の筋肉であり、唇の動きに関係すると誤解しやすいため。混同注意:口輪筋などの表情筋と混同されやすいです。
国試ポイント
本問題は、顔面筋と咀嚼筋の基本的な作用に関する知識を問うものです。特に、各筋肉の名称と主要な機能の組み合わせを正確に理解しているかが試されます。誤りやすい選択肢は、類似した動きをする他の筋肉や、その筋肉の副次的な作用と混同させる意図があります。
混同注意
表情筋と咀嚼筋、あるいはそれぞれの筋肉の主作用と副作用が混同されやすいです。特に下顎の動きに関わる筋肉(開口筋と閉口筋)はよく問題になります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まずその筋肉が表情筋か咀嚼筋かを判別し、次にその筋肉の主な起始・停止から導かれる主作用を冷静に判断することが重要です。特に、開口と閉口、側方移動などの下顎の複雑な動きに関わる筋肉の作用は注意して確認しましょう。
関連知識
顔面神経支配の表情筋(前頭筋、頬筋など)と、三叉神経支配の咀嚼筋(咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋)の区別が重要です。それぞれの筋肉の起始・停止を理解することで、作用を推測しやすくなります。