GMFMで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
GMFM-66は、Rasch分析に基づいて開発された脳性麻痺児の粗大運動機能評価尺度であり、ItemMapを作成することで、各項目の難易度と対象者の能力レベルを対応させて視覚的に把握することができます。これはGMFMの重要な特徴の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. GMFMは脳性麻痺児の粗大運動機能評価を主目的として開発されたものであり、二分脊椎児が対象疾患として特に明記されているわけではありません。ただし、脳性麻痺以外の粗大運動障害を持つ子どもにも適用されることはあります。正しくは:GMFMは主に脳性麻痺児の粗大運動機能評価に用いられる。選びやすい理由:GMFMが子どもの運動機能評価尺度であるため、二分脊椎も運動機能障害を持つ疾患であることから、対象疾患の一つであると誤解しやすい。混同注意:特定の疾患に特化した評価スケールと、より広範な運動機能評価スケールとの違い。
- 2. 正解。GMFM-88やGMFM-66はRasch分析に基づいて開発されており、GMFM-66ではItemMapが作成可能です。これにより、各項目と子どもの能力レベルの関係を視覚的に把握できます。選びやすい理由:GMFMが単なる合計点算出のスケールだと考える場合、ItemMapという概念に馴染みがなく誤答しやすい。
- 3. GMFMの適用年齢は脳性麻痺児の粗大運動発達曲線に基づいており、5ヶ月から16歳までが主な対象とされています。特にGMFM-66では12歳までを推奨することが多いです。18歳までという上限は一般的ではありません。正しくは:主に5ヶ月から16歳までの小児が評価対象となる。選びやすい理由:小児期全般を指す「0〜18歳」という表現が、子どもの評価尺度としては一見適切に思えるため。混同注意:他の小児評価スケールの対象年齢や、一般的に小児とされる年齢範囲。
- 4. GMFMは純粋に粗大運動機能の能力を評価する尺度であり、食事、着替え、排泄などのセルフケア(ADL)項目は含まれていません。セルフケアは通常、FIMやPEDIなどの異なる評価尺度で測られます。正しくは:セルフケア能力に関する評価項目は含まれていない。選びやすい理由:運動機能と日常生活活動(ADL)が密接に関連するため、セルフケアも評価項目に含まれると誤解しやすい。混同注意:GMFMと、FIM、PEDI、Barthel IndexなどのADL評価尺度との違い。
- 5. GMFMは粗大運動機能の「能力」を評価する尺度であり、それ自体が重症度をレベル分類するものではありません。脳性麻痺の重症度分類としては、GMFCS(Gross Motor Function Classification System)がレベルⅠ~Ⅴで用いられます。これらは異なるツールです。正しくは:GMFMは粗大運動機能の能力を評価する尺度であり、重症度をレベル分類するものではない。重症度分類にはGMFCSが用いられる。選びやすい理由:GMFMとGMFCSの名前が似ており、GMFCSがレベルⅠ〜Ⅴで分類するため、GMFMも同様に分類すると誤解しやすい。混同注意:GMFM(評価尺度)とGMFCS(分類システム)の違い。
国試ポイント
GMFMの目的、対象疾患、評価内容、特徴(Rasch分析、ItemMapなど)、および類似する名称の他の評価・分類システム(GMFCSなど)との違いについて正確な知識が問われています。特に、単なる得点化だけでなく、統計学的背景に基づく特性が理解されているかがポイントです。
混同注意
GMFM(Gross Motor Function Measure)とGMFCS(Gross Motor Function Classification System)は名称が似ていますが、GMFMは「粗大運動機能の能力を測定する尺度」であるのに対し、GMFCSは「日常生活における粗大運動能力に基づいて重症度を分類するシステム」であり、その目的と内容が異なります。また、対象年齢、評価項目(運動機能 vs ADL/セルフケア)も他の評価尺度と混同しやすい点です。
次に同じ論点が出たら
今後GMFMに関する問題が出た場合、GMFMの具体的な評価項目例(寝返り、座位、四つ這い、歩行、走行・跳躍の5領域)、得点の解釈(%とSD)、または脳性麻痺以外の疾患への応用可能性に関する知識が問われる可能性があります。また、GMFCSの各レベルの詳細な特徴や、他の発達評価尺度との比較問題も考えられます。
関連知識
GMFM-88とGMFM-66の違い(GMFM-66はRasch分析に基づく項目数が少ないバージョンで、より精緻な測定が可能)。Rasch分析の概念。GMFCSの各レベル(I~V)の具体的な内容。他の小児期評価尺度(PEDI、FIM、Vineland-IIなど)の特性。