8つの下位尺度で構成されているQOL評価はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
SF-36は、身体機能、役割機能(身体的問題)、身体の痛み、全体的健康感、活力、社会機能、役割機能(精神的問題)、精神的健康という8つの下位尺度で構成され、個人の健康関連QOLを多角的に評価する汎用性の高い尺度です。
選択肢ごとの解説
- 1. TMTは、主に注意機能、処理速度、視覚探索能力、遂行機能を評価するための神経心理学的検査です。QOL評価尺度ではありません。正しくは:QOL評価尺度ではない。選びやすい理由:様々な臨床現場で用いられるため、QOLと関連すると思われがち。混同注意:認知機能評価とQOL評価の区別が曖昧な場合。
- 2. 正解。SF-36は、身体機能、役割機能(身体的問題)、身体の痛み、全体的健康感、活力、社会機能、役割機能(精神的問題)、精神的健康の8つの下位尺度と2つの概括尺度(身体的健康関連QOL、精神的健康関連QOL)から構成される、包括的なQOL評価尺度です。選びやすい理由:QOL評価尺度として非常に有名であるため、知識があれば迷わず選択できる。
- 3. Katz Indexは、食事、排泄、入浴、着替えなどの基本的な日常生活動作(ADL)の自立度を評価する尺度であり、QOLを直接的に評価するものではありません。正しくは:ADL評価尺度であり、QOL評価尺度ではない。選びやすい理由:日常生活能力の評価はQOLと密接に関連するため、QOL評価尺度と誤解されやすい。混同注意:ADL評価とQOL評価の概念。
- 4. ESCROW Profileという名称は一般的なQOL評価尺度としては知られていません。類似する名称の尺度が見当たらないか、または出題当時の特定の文脈に基づく可能性も考えられますが、一般的には広く認知されたQOL評価尺度ではありません。正しくは:一般的なQOL評価尺度ではない。選びやすい理由:知らない選択肢が出てきた際に、正しいものと思い込んでしまう可能性がある。混同注意:聞いたことのない評価尺度や、専門分野の狭い領域で使われる尺度と混同。
- 5. 老研式活動能力指標は、手段的日常生活動作(IADL)や社会生活活動能力を評価する尺度であり、QOLの包括的な評価尺度ではありません。高齢者の活動能力を評価する目的で開発されました。正しくは:IADL評価尺度であり、QOL評価尺度ではない。選びやすい理由:高齢者の生活能力とQOLは関連が深いため、QOL評価尺度と誤解されやすい。混同注意:IADL評価とQOL評価の概念。
国試ポイント
理学療法士国家試験では、主要な評価尺度の名称、評価目的、構成内容(特に下位尺度の有無や数)が頻繁に問われます。QOL評価尺度、ADL評価尺度、認知機能評価尺度などの分類を正確に理解しておくことが重要です。
混同注意
ADL(日常生活動作)評価尺度やIADL(手段的日常生活動作)評価尺度とQOL評価尺度との混同がよく見られます。ADL/IADLはQOLの一側面を構成しますが、QOL評価はより広範な概念(精神的健康、社会機能なども含む)を評価します。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、評価尺度の名称だけでなく、それが「何を評価する目的の尺度なのか(QOL、ADL、認知機能など)」、「どのような構成になっているのか(下位尺度の有無、項目数)」という点を中心に判断する必要があります。
関連知識
QOL評価尺度には、SF-36の他にもWHO/QOL-26(WHOQOL-BREF)、EuroQol 5D (EQ-5D) などがあります。それぞれの尺度の特徴や用途を把握しておくことが望ましいです。また、ADL評価尺度としてはFIMやBarthel Index、認知機能評価尺度としてはMMSEやHDS-Rなども重要です。