SF-36で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
SF-36は、健康関連QOLを測定する自己記入式の質問票であり、8つの下位尺度のうちの一つに「社会生活機能」が含まれています。この尺度では、社会的な活動や人との交流の程度に関する質問を通じて、対象者の社会生活機能の状態を評価します。
選択肢ごとの解説
- 1. SF-36は一般的な健康状態とQOL(生活の質)を測定するもので、IADLに特化した尺度ではありません。IADLは高齢者や障害者の自立度を評価する際に用いられることが多いです。正しくは:SF-36は、一般的な健康関連QOL(Health-Related Quality of Life: HRQOL)を測定する尺度です。選びやすい理由:IADLもADLも生活機能の一部であり、QOLと関連が深いため、混同しやすいかもしれません。混同注意:IADLの代表的な尺度として、Lawton-BrodyのIADL尺度や、Barthel Indexの一部などが挙げられます。
- 2. SF-36は8つの下位尺度(身体機能、身体の痛み、役割機能:身体、役割機能:精神、活力、社会生活機能、心の健康、一般的な健康状態)と2つの要約尺度(身体的健康要素、精神的健康要素)から構成されています。正しくは:構成する下位尺度は8つです。選びやすい理由:尺度の数に関する記憶は曖昧になりやすく、特定の数字を提示されると正しくない選択肢でも選んでしまう可能性があります。混同注意:尺度の名前や数に関する知識が不確かな場合に誤りやすいです。よく似た尺度の構成要素数と混同する可能性もあります。
- 3. SF-36は、患者自身が健康状態や生活の質について回答する自己記入式の質問票であり、主観的な評価指標です。正しくは:これは主観的な評価指標に分類されます。選びやすい理由:評価指標という言葉の響きから、医学的なデータとして客観的なものと捉えがちですが、QOL尺度は本人の感じ方に基づくものがほとんどです。混同注意:医学的な検査データや理学療法士が行う身体機能測定などの「客観的評価」と、患者さんの訴えや感じ方に基づく「主観的評価」の区別が曖昧な場合、間違いやすいです。
- 4. SF-36は、疾患の有無にかかわらず、幅広い年齢層の健康状態やQOLを評価するために開発されており、健常者や高齢者を含む一般集団にも適用可能です。むしろ一般集団の基準値と比較することで、対象者のQOLがどの程度であるかを評価することもあります。正しくは:健康な高齢者もこの尺度の対象となります。選びやすい理由:SF-36が主に病気や障害を持つ人々のQOLを評価するために使われることが多い、という実践的な側面に引っ張られてしまいがちですが、尺度の本来の適用範囲とは異なります。混同注意:疾患特異的なQOL尺度と混同しやすいです。SF-36は汎用的な健康関連QOL尺度です。
- 5. 正解。SF-36には「社会生活機能(Social Functioning)」という下位尺度があり、友人や家族との交流、社会活動への参加能力など、社会的な側面における生活の質に関する質問が含まれています。
国試ポイント
SF-36のような汎用QOL尺度の基本的な特徴、構成要素(下位尺度)、対象、評価の性質(主観的・客観的)について問われることが多いです。特に下位尺目の内容や数、そして評価の目的を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
類似のQOL尺度(EuroQol-5Dなど)、ADL/IADL尺度(Barthel Index, FIMなど)、疾患特異的QOL尺度(呼吸器疾患用、関節リウマチ用など)と混同しやすいです。それぞれの尺度の測定対象、構成、特徴を区別して覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後、SF-36の具体的な下位尺度ごとの質問内容、または各下位尺度が得点化された際にどのような意味を持つか、といったより詳細な知識が問われる可能性があります。また、SF-36と他のQOL尺度との比較検討問題も考えられます。
関連知識
SF-36の8つの下位尺度(身体機能、身体の痛み、役割機能:身体、役割機能:精神、活力、社会生活機能、心の健康、一般的な健康状態)、2つの要約尺度(身体的健康要素、精神的健康要素)。自己記入式質問票であること。疾患の有無に関わらず、幅広い対象者に適用できる汎用性。健康関連QOLの評価に用いられること。日本の一般人口における標準値が存在すること。