肩関節外転90°の時の肩甲骨上方回旋角度で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
肩関節の外転運動は、上腕骨の動きと肩甲骨の動きが協調して行われます。この協調運動は「肩甲上腕リズム」と呼ばれ、一般的に上腕骨の動きと肩甲骨の動きの比率は2:1とされています。したがって、肩関節が90度外転する際には、上腕骨の動きが約60度、肩甲骨の上方回旋が約30度となります。この問題は、肩甲上腕リズムの基本的な知識を問うものです。
選択肢ごとの解説
- 1. 肩甲上腕リズムにおいて、肩関節外転90度時の肩甲骨上方回旋は15度よりも大きい。正しくは:肩関節外転90度時の肩甲骨上方回旋は、通常30度程度である。選びやすい理由:小さい数値なので、特定の動作の初期段階や、より限定的な動きを連想させやすいかもしれない。混同注意:肩甲上腕リズムの全体像や、他の関節運動の角度と混同しやすい。
- 2. 正解。肩甲上腕リズム(2:1の比率)に基づくと、肩関節を90度外転させた場合、上腕骨の動きが60度、肩甲骨の上方回旋が30度とされています。この30度という数値が、肩関節90度外転時の肩甲骨上方回旋の目安として最も適切です。
- 3. 肩関節外転90度時の肩甲骨上方回旋は45度よりも小さい。正しくは:肩関節外転90度時の肩甲骨上方回旋は、通常30度程度である。選びやすい理由:肩関節の総可動域の約半分である180度外転時の肩甲骨回旋が60度程度であるため、その半分に近い数値として選びたくなるかもしれない。混同注意:肩甲上腕リズムの比率や、最大外転時の肩甲骨の動きと混同しやすい。
- 4. 肩関節外転90度時の肩甲骨上方回旋は60度よりも小さい。60度は、一般的に肩関節の最大外転(180度)時の肩甲骨上方回旋の目安とされる数値である。正しくは:肩関節外転90度時の肩甲骨上方回旋は、通常30度程度である。選びやすい理由:肩関節の最終的な最大外転(180度)における肩甲骨の関与が60度であるため、それを連想して選びやすい。混同注意:肩関節最大外転時の肩甲骨の動きと、90度外転時の動きを混同しやすい。
- 5. 肩関節外転90度時の肩甲骨上方回旋は75度よりもかなり小さい。75度は肩甲骨の回旋としては非常に大きく、通常は起こりえない数値である。正しくは:肩関節外転90度時の肩甲骨上方回旋は、通常30度程度である。選びやすい理由:大きい数値の中から適当なものを選んでしまう可能性がある。混同注意:肩関節の総外転角度や、肩甲骨以外の関節の可動域と混同しやすい。
国試ポイント
肩甲上腕リズムにおける肩関節の各段階での運動比率や角度の理解を問う問題は頻出です。特に、肩関節90度外転時や180度外転時の肩甲骨と上腕骨の関与角度は重要視されます。リズムの比率(2:1)だけでなく、具体的な角度を把握しているかがポイントとなります。
混同注意
肩関節の総外転角度、上腕骨単独の動きの角度、肩甲骨単独の動きの角度が混同されやすいです。また、肩甲上腕リズムの開始角度や終了角度、リズムが破綻するケースなども混同の要因となります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、肩関節の最大外転(180度)時の肩甲骨上方回旋角度や、肩甲上腕リズムの比率が破綻する疾患、または特定の筋肉麻痺がリズムに与える影響などを確認する問題が出される可能性があります。
関連知識
肩甲上腕リズムの定義と比率(2:1)、上腕骨と肩甲骨の協調運動、各筋肉の作用(三角筋、棘上筋、僧帽筋、前鋸筋など)、肩甲骨の他の運動(下方回旋、外転、内転、挙上、下制)。肩関節の安定性における肩甲骨の役割。肩関節周囲炎やインピンジメント症候群における肩甲上腕リズムの破綻。