65歳の男性。身長165 cm。図のように歩行補助具として杖の長さを調整する際、指標とすべき杖先の位置を示すaの距離と肘の角度bの組合せで正しいのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
杖の長さの適切な調整では、杖先を足部外側前方15cmに置き、その際、肘関節が約30度屈曲する(伸展位150度)ようにするのが一般的です。これにより、使用者にとって最も安定して力を伝えやすい姿勢が保たれます。
選択肢ごとの解説
- 1. 杖先位置が20cmでは適切ではありません。また、肘の角度が100度では肘を曲げすぎであり、適切な杖の長さとは言えません。正しくは:杖先位置は足部外側前方15cmが一般的であり、肘の角度は軽度屈曲位である150度(または30度屈曲)が適切です。選びやすい理由:杖の長さの指標はいくつかありますが、いずれの基準からも外れています。混同注意:他の選択肢と混同しやすいが、いずれも適切な数値ではない。
- 2. 杖先位置が15cmは適切ですが、肘の角度が100度では肘を曲げすぎであり、適切な杖の長さとは言えません。正しくは:杖先位置は足部外側前方15cmが一般的であり、肘の角度は軽度屈曲位である150度(または30度屈曲)が適切です。選びやすい理由:杖先位置は正しいが、肘の角度が不適切であるため、誤りやすい。混同注意:杖先位置の数値は正しいため、肘の角度を見落とすと間違えやすい。
- 3. 正解。杖の適切な長さは、杖先を足部外側前方15cmに置いた際、肘関節が約30度(150度伸展位)屈曲する位置とされています。これにより、上肢に体重をかけやすく、安定した歩行が可能になります。選びやすい理由:他の選択肢に似た数値があるため、正確な知識が求められる。混同注意:類似の数値の組み合わせがあるため、正確な知識がないと迷う可能性がある。
- 4. 肘の角度は150度で適切ですが、杖先位置が5cmでは足に近すぎ、歩行時の安定性が低下します。正しくは:杖先位置は足部外側前方15cmが一般的であり、肘の角度は軽度屈曲位である150度(または30度屈曲)が適切です。選びやすい理由:肘の角度は正しいが、杖先位置が不適切であるため、誤りやすい。混同注意:肘の角度の数値は正しいため、杖先位置を見落とすと間違えやすい。
- 5. 杖先位置が5cmでは足に近すぎ、歩行時の安定性が低下します。また、肘の角度が180度(完全伸展)では、体重をかける際に肘への負担が大きく、適切な杖の長さとは言えません。正しくは:杖先位置は足部外側前方15cmが一般的であり、肘の角度は軽度屈曲位である150度(または30度屈曲)が適切です。選びやすい理由:両方の数値が不適切であり、誤りやすい。混同注意:完全に誤った選択肢ではあるが、他の選択肢と混同しやすい。
国試ポイント
杖の適切な長さの調整方法に関する基本的な知識が問われています。杖先位置と肘関節の角度の組み合わせを正確に覚えていることが重要です。
混同注意
杖の長さの基準として、大転子と同じ高さや、手関節の高さなどが挙げられることがありますが、本問では歩行補助具としての杖の調整における詳細な数値が問われています。また、肘の角度についても、30度屈曲と150度伸展が同じ意味であることを理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
この知識を応用して、特定の疾患を持つ患者に対する杖の選定や歩行指導の場面で適切な判断ができるか。
関連知識
杖の選択基準(片麻痺、股関節疾患など疾患による選択)、使用方法(患側と反対側の手で持つ)、歩行パターン(3点歩行、4点歩行)など。