Parkinson病でみられないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
パーキンソン病の主要な症状は、動作緩慢(無動・寡動)、筋固縮、姿勢反射障害、静止時振戦の四つです。運動失調は小脳性の症状であり、パーキンソン病では通常みられません。パーキンソン病では、基底核の障害により錐体外路症状が出現します。一方、便秘やレム睡眠行動障害は、パーキンソン病における非運動症状としてよく認識されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 便秘はパーキンソン病の非運動症状としてよく見られます。自律神経障害によって消化管の動きが悪くなるためです。正しくは:便秘はパーキンソン病の自律神経症状であり、よく見られる。選びやすい理由:便秘は一般的な症状であるため、病気特有ではないと感じるかもしれない。混同注意:運動症状と非運動症状の区別が曖昧な場合、見過ごしやすい。
- 2. 正解。運動失調は小脳機能障害で起こる症状であり、パーキンソン病の主要な病態である錐体外路系の障害では典型的には見られません。パーキンソン病では動作緩慢(無動・寡動)、筋固縮、姿勢反射障害、静止時振戦が四大症状です。選びやすい理由:パーキンソン病の歩行障害やバランス障害を、広義の運動のぎこちなさと捉えて運動失調と混同する可能性がある。混同注意:パーキンソン病の姿勢反射障害によるふらつきや転倒と、小脳性運動失調を混同しやすい。小脳性運動失調は協調運動障害を指し、パーキンソン病の症状とは病態が異なります。
- 3. 動作緩慢(無動・寡動)はパーキンソン病の主要な運動症状の一つです。運動の開始が遅れたり、動作がゆっくりになったり、動きの量が減ったりします。正しくは:動作緩慢はパーキンソン病の主要な運動症状である。選びやすい理由:パーキンソン病の代表的な症状であるため、誤って除外してしまう可能性は低い。混同注意:運動失調と動作緩慢を混同する可能性は低いが、両者の病態生理学的違いを明確に理解していない場合、漠然とした「運動の障害」として捉えてしまうことがある。
- 4. 静止時振戦はパーキンソン病に特徴的な運動症状の一つであり、安静時に手足が震えるのが特徴です。特に「pill-rolling tremor(丸薬を丸めるような振戦)」がよく知られています。正しくは:静止時振戦はパーキンソン病に特徴的な運動症状である。選びやすい理由:他の振戦(企図振戦など)と混同しない限り、間違いにくい選択肢。混同注意:企図振戦や姿勢時振戦など、他のタイプの振戦との区別が曖昧な場合がある。
- 5. レム睡眠行動障害はパーキンソン病の初期段階や前駆症状としてしばしば見られる非運動症状です。夢の内容を現実で行動に移してしまう状態を指します。正しくは:レム睡眠行動障害はパーキンソン病の非運動症状であり、しばしば前駆症状として現れる。選びやすい理由:睡眠障害は多岐にわたるため、パーキンソン病特有ではないと感じるかもしれない。混同注意:一般的な不眠症や悪夢と混同しやすいが、レム睡眠行動障害は夢の内容に伴う具体的な行動を伴う点で異なる。
国試ポイント
パーキンソン病の運動症状(特に四大症状)と非運動症状、そして鑑別を要する他の神経疾患(特に小脳疾患)の症状を正確に区別できるかが問われています。典型的な症状を確実に覚え、関連する知識との混同を避けることが重要です。
混同注意
パーキンソン病の症状(動作緩慢、姿勢反射障害によるふらつき)と小脳性運動失調を混同しやすい。運動失調は協調運動障害であり、パーキンソン病の錐体外路症状とは病態が異なります。また、様々なタイプの振戦(静止時振戦、企図振戦、姿勢時振戦)を混同しないことも重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出たら、パーキンソン病の『四大症状』を確実に答えられるか、非運動症状として何があるかを列挙できるか、また鑑別診断で重要な他の疾患の主要症状(例:小脳性運動失調、脊髄小脳変性症の症状)を正確に識別できるかを確認します。
関連知識
パーキンソン病の病態生理(ドパミン神経変性、レビー小体)、四大症状(静止時振戦、動作緩慢、筋固縮、姿勢反射障害)、非運動症状(自律神経症状、精神症状、睡眠障害)、H&Y分類、鑑別疾患(進行性核上性麻痺、多系統萎縮症、薬剤性パーキンソニズムなど)