Timed Up and Go Test〈TUG〉で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
TUGは、立ち上がり、歩行、方向転換、着座といった複合的な動作を通して、高齢者の移動能力やバランス機能、転倒リスクを評価するための簡便なスクリーニングテストです。測定開始は椅子座位からで、3m先の目印まで歩き、方向転換して戻り、再び椅子に座るまでの時間を計測します。普段使用している歩行補助具の使用は認められています。選択肢4と5は、それぞれTUGの評価目的と測定終了タイミングについて正しく述べています。
選択肢ごとの解説
- 1. TUGの開始姿勢は椅子に深く腰掛けた座位です。正しくは:測定の開始姿勢は椅子に深く腰掛けた座位から行います。選びやすい理由:TUGは立ち上がり動作から始まるため、立位開始と誤解されやすいです。混同注意:他のバランス評価や歩行能力評価で立位開始のものと混同しやすいです。
- 2. TUGでは、椅子から3 m先に目印を置き、立ち上がって歩き、目印で方向転換して戻り座るまでの時間を測定します。6 m先ではありません。正しくは:歩行距離として3m先の地点に目印を設けます。
- 3. TUGでは、普段使用している歩行補助具があれば、それを使用して測定することが認められています。これにより、より日常生活に近い状況での能力を評価できます。正しくは:普段使用している歩行補助具があれば、それを使用することが認められています。選びやすい理由:純粋なバランス能力を評価するテストでは補助具が禁止されることがあるため、TUGも同様だと誤解しやすいです。混同注意:特定の身体機能のみを評価するテスト(例:純粋な筋力テスト)と混同しやすいです。
- 4. 正解。TUGは、立ち上がり、歩行、方向転換、着座という一連の動作を通して、移動能力、特にバランス能力を総合的に評価するスクリーニングテストです。選びやすい理由:正しい選択肢であり、特にありません。混同注意:歩行能力の評価と捉えられがちですが、バランス機能も重要な評価項目です。
- 5. 正解。TUGの測定時間は、被験者が合図で立ち上がり始めた瞬間から、歩行・方向転換を経て再び椅子に座り、背もたれに背中がついた瞬間までと定義されています。選びやすい理由:正しい選択肢であり、特にありません。混同注意:着座動作の終了タイミング(ただ座るだけでなく背もたれまで)が曖昧になることがあります。
国試ポイント
Timed Up and Go Test(TUG)の目的、実施方法、測定項目、評価基準に関する基本的な知識が問われています。特に、開始姿勢、歩行距離、補助具の使用可否、測定時間の定義といった具体的な実施手順が頻繁に出題されます。
混同注意
他のバランス評価尺度(例: Berg Balance Scale、Functional Reach Test)、歩行能力評価(例: 10m歩行テスト、6分間歩行テスト)と混同しやすいです。また、ADL評価や転倒リスク評価の他の項目と目的が重なることもあります。
次に同じ論点が出たら
今後TUGに関する問題が出題された場合、カットオフ値や、測定結果が示された際の臨床的解釈(例: 何秒以上で転倒リスクが高いか、どういった介入が必要か)が問われる可能性があります。
関連知識
TUGのカットオフ値(例: 13.5秒で転倒リスク増大)、他のバランス評価スケール、ADL評価、移動能力評価、運動失調の評価、転倒予防対策。