骨粗鬆症で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
骨粗鬆症は、加齢や閉経に伴うホルモン変化が原因で発生する原発性骨粗鬆症が大部分を占めます。これは生活習慣病の一つとも考えられ、特定の内分泌疾患や薬剤使用による続発性骨粗鬆症よりもその頻度が高いという知識が問われています。原発性が約90%、続発性が約10%という比率を理解しておくことが重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 骨粗鬆症は女性ホルモンの減少(特に閉経後)が主な原因の一つであるため、女性の罹患率が男性より圧倒的に高いです。正しくは:罹患率は男性よりも女性において高い。選びやすい理由:一般的な疾患では男女差がないものも多いため、深く考えずに選びやすいかもしれません。混同注意:他の疾患の男女差と混同しやすい。
- 2. 骨密度や骨折リスクには、人種や家族歴など遺伝的要因が大きく関与することが知られています。正しくは:遺伝的要因は骨密度に影響を与える。選びやすい理由:生活習慣病のイメージが強いため、遺伝の影響が小さいと考えてしまうかもしれません。混同注意:生活習慣のみが原因となる疾患と混同しやすい。
- 3. 正解。骨粗鬆症のほとんど(約90%)は、閉経後骨粗鬆症や加齢性骨粗鬆症といった原因が特定できない原発性骨粗鬆症です。続発性骨粗鬆症は他の病気や薬剤が原因で起こり、全体の約10%程度とされています。選びやすい理由:続発性骨粗鬆症は原因が特定されやすく、治療介入もしやすいため、臨床上注目されやすいことから、多いと誤解される可能性があります。
- 4. 骨粗鬆症による骨折で最も頻度が高いのは、脊椎の圧迫骨折です。次いで橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)、大腿骨近位部骨折となります。正しくは:骨折が発生しやすい部位で最も多いのは、脊椎の圧迫骨折である。選びやすい理由:大腿骨近位部骨折は生命予後やADLに与える影響が大きいため、最も多いと錯覚しやすいです。また、高齢者の大腿骨近位部骨折は骨粗鬆症と強く関連するため、印象に残りやすいです。混同注意:最も重篤な骨折部位と、最も頻度の高い骨折部位を混同しやすい。
- 5. 日本における骨粗鬆症の推定患者数は、女性約1000万人、男性約300万人で、全体では約1300万人とされています。100万人は大幅に少ない数字です。正しくは:日本における骨粗鬆症の推定患者数は約1300万人である。選びやすい理由:数字を覚えることが難しく、おおよその数として100万人を選んでしまう可能性があります。また、数字自体が大きく、正確な値を覚えていない場合に誤答しやすいです。混同注意:他の疾患の患者数や、特定の年齢層の患者数と混同しやすい。
国試ポイント
骨粗鬆症の疫学(男女比、患者数)、主要な病態(原発性と続発性の割合)、骨折好発部位、および関連する要因(遺伝など)に関する基本的な知識が問われています。特に、頻度と重要度が混同しやすい項目に注意が必要です。
混同注意
骨折の部位については、「最も発生頻度が高い部位」と「最も予後に影響が大きい(重篤な)部位」を混同しやすい。また、原発性と続発性の割合は、臨床的なインパクトから誤解されやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次に骨粗鬆症の問題が出た場合は、診断基準の詳細、各治療薬の作用機序と副作用、あるいは予防のための具体的な運動療法や栄養指導の内容について問われる可能性が高いです。
関連知識
骨粗鬆症の診断基準(骨密度、脆弱性骨折の既往)、治療薬(ビスホスホネート、SERM、PTH製剤など)、予防法(食事、運動)。サルコペニアやフレイルとの関連。