心音または心電図波形と心周期における現象との組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
心音のⅠ音は、心室が収縮を開始する際に、房室弁である僧帽弁と三尖弁が閉じることで発生します。これは血液の逆流を防ぎ、心室から大動脈・肺動脈への血液の駆出を可能にする重要な生理現象です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。心音のⅠ音は、心室収縮の開始時に房室弁(僧帽弁と三尖弁)が閉鎖することで生じます。これにより血液の逆流が防がれ、心室から大動脈・肺動脈への駆出が始まります。
- 2. 心音のⅡ音は、心室拡張期に大動脈弁と肺動脈弁が閉鎖することで生じます。正しくは:心音のⅡ音は、大動脈弁および肺動脈弁の閉鎖によって発生します。選びやすい理由:大動脈弁や肺動脈弁といった弁の動きと関連しているため、誤って選択しやすくなります。混同注意:Ⅰ音とⅡ音の発生機序(弁の閉鎖と開放)や、どの弁が関与するかを混同しやすいです。
- 3. 心電図のP波は、心房筋の興奮(脱分極)によって生じます。正しくは:心電図のP波は、心房筋の脱分極を表します。選びやすい理由:His束も心臓の電気伝導に関わるため、部分的に正しいと感じてしまう可能性があります。混同注意:心房の興奮(P波)と、その後の心室への伝導経路(房室結節、His束など)での電気現象を混同しやすいです。
- 4. 心電図のQRS波は、心室筋の興奮(脱分極)によって生じます。洞房結節は心臓のペースメーカーであり、P波に先行する心房の興奮の起点となります。正しくは:心電図のQRS波は、心室筋の脱分極を表します。選びやすい理由:洞房結節も心臓の電気伝導の重要な部分であり、心電図と関連が深いため、誤って選択しやすいです。混同注意:P波、QRS波、T波がそれぞれ心房と心室のどの活動(脱分極、再分極)に対応するか、および洞房結節や房室結節などの伝導系の役割を混同しやすいです。
- 5. 心電図のT波は、心室筋の再分極(興奮が鎮静化する過程)を表します。心室筋の脱分極はQRS波によって示されます。正しくは:心電図のT波は、心室筋の再分極を表します。選びやすい理由:T波が心室筋の活動に関連することは正しいですが、「脱分極」と「再分極」を混同する可能性があります。混同注意:心室筋の「脱分極」(QRS波)と「再分極」(T波)を混同しやすいです。
国試ポイント
心音と心電図波形が、心周期におけるどの生理現象と対応するかを正確に理解しているかが問われる問題です。特に、弁の開閉と心音の関係、および心電図の各波形が心筋の脱分極・再分極のどの段階に対応するかは頻出の知識です。
混同注意
心音のⅠ音とⅡ音の発生機序(どの弁が閉じるか)や、心電図のP波・QRS波・T波がそれぞれ心房と心室のどの電気的活動(脱分極、再分極)を示すかを混同しやすいです。また、心臓の電気伝導経路の各部位の役割も混同の対象となります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が問われた場合、心周期における各イベントの時間的な順序と、それが心電図、心音、圧力曲線、容量曲線にどのように反映されるかを確認しましょう。特に、駆出期、等容性収縮期、等容性弛緩期などの各フェーズで何が起きるかを整理することが重要です。
関連知識
心周期における圧変化、容量変化、心電図、心音の関係を統合的に理解することが重要です。特に、Wiggers図を参考に各要素の連動性を学習すると効果的です。房室弁(僧帽弁、三尖弁)と動脈弁(大動脈弁、肺動脈弁)の機能の違いも理解しておく必要があります。