体表から触知できるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
胸骨角は胸骨柄と胸骨体の結合部であり、体表から明瞭な隆起として触知できる。第二肋骨が付着する目印としても重要である。舟状骨粗面は足部内側にある舟状骨の隆起であり、内踝の前下方、内側縦アーチの頂点付近に位置し、後脛骨筋腱が付着する部位として体表から容易に触知できる。その他の選択肢は、関節の深部に位置したり、筋肉や軟部組織に覆われたりしているため、体表から直接触知することは困難である。
選択肢ごとの解説
- 1. 歯突起は第2頸椎(軸椎)の一部であり、口を開けることで上咽頭を介して触れる可能性はありますが、一般的に体表から直接触知することは非常に困難です。正しくは:一般的に体表から触知できません。選びやすい理由:頸部の深い部分にあり、口内などからは一部触れなくもないため、迷う可能性があります。混同注意:甲状軟骨や輪状軟骨など、体表から触れやすい頸部の構造物と混同する可能性があります。
- 2. 結節間溝は上腕骨の大結節と小結節の間に位置する溝であり、上腕二頭筋長頭腱が通ります。肩関節周囲の厚い筋肉組織に覆われているため、体表から直接触知することは困難です。正しくは:上腕骨の深い位置にあるため、体表から触知できません。選びやすい理由:肩関節のランドマークではありますが、溝自体を正確に触れるのは難しいです。混同注意:大結節や小結節といった隣接する骨の突起は触れることができるため、その間にある溝も触れると誤解する可能性があります。
- 3. 正解。胸骨角は、胸骨柄と胸骨体が結合する部分のわずかな隆起で、第二肋骨が付着するランドマークでもあります。体表から容易に触知できます。選びやすい理由:明確な隆起として感じられるため、正答として選びやすいです。混同注意:胸骨全体や剣状突起など、胸骨の他の部分と混同することはありませんが、位置関係を正確に把握しておく必要があります。
- 4. 顆間隆起は脛骨の関節面中央にある隆起で、膝関節の内側に位置します。膝蓋骨や靭帯、関節包に覆われているため、体表から直接触知することは不可能です。正しくは:膝関節の内部構造であるため、体表から触知できません。選びやすい理由:膝関節は触診対象となる部位が多いですが、顆間隆起は関節の深部にあります。混同注意:脛骨粗面や脛骨内側顆など、体表から触れることのできる脛骨の他の部分と混同する可能性があります。
- 5. 正解。舟状骨粗面は足の内側縦アーチの頂点付近に位置する舟状骨の内側にある隆起で、後脛骨筋腱が付着します。足部内側の顕著な骨隆起として体表から容易に触知できます。選びやすい理由:足部内側の重要なランドマークであり、比較的触れやすいため、正答として選びやすいです。混同注意:内踝や距骨頭など、足部内側の他の骨性ランドマークと混同する可能性がありますが、位置を正確に理解していれば識別できます。
国試ポイント
骨のランドマークに関する基本的な触診知識を問う問題です。体表から触知できるか否かを判断する能力が求められます。特に、日常の理学療法評価で頻繁に触診する部位と、体の深部にあるため触知できない部位を明確に区別できることが重要です。
混同注意
体表に近くても、筋肉や脂肪が厚い部位にある骨、または関節の深部にある骨と、明確な骨性隆起として触知できる骨との区別が曖昧な場合、混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、骨の名称だけでなく、その骨の周囲の軟部組織の厚さや深さ、そしてその骨がどのような臨床的意義を持つランドマークであるかまで考慮して判断すると良いでしょう。特に、PT/OTが評価で頻繁に触れる部位を優先的に覚えることが重要です。
関連知識
胸骨角は、Trachea Bifurcation (気管分岐部) や大動脈弓の高さに一致し、心臓や肺の評価においても重要な体表指標です。舟状骨粗面は、足部の扁平足評価や後脛骨筋機能評価において重要な触診ポイントです。体表解剖学の知識は、触診だけでなく、レントゲン読影や画像診断の理解にも不可欠です。