顔面神経の評価で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
顔面神経は表情筋を支配しており、口輪筋はその一つです。口唇を閉じる動作は口輪筋の機能であるため、この動作の抵抗運動を評価することは顔面神経の運動機能を直接的に評価する方法として適切です。他の選択肢は、それぞれ動眼神経、舌下神経、三叉神経、迷走神経の評価項目です。
選択肢ごとの解説
- 1. 眼瞼下垂は動眼神経(第III脳神経)の麻痺や交感神経の障害によって引き起こされる症状であり、顔面神経(第VII脳神経)の機能とは直接関係ありません。正しくは:顔面神経麻痺では、まぶたを閉じることが困難になる(閉眼不能)ことがあります。選びやすい理由:顔面の症状であるため、顔面神経と関連があるように感じるかもしれません。混同注意:動眼神経麻痺による眼瞼下垂や、ホルネル症候群による眼瞼下垂と混同しやすいです。顔面神経は眼輪筋を支配し、閉眼に関与しますが、眼瞼挙上(開眼)には関与しません。
- 2. 舌の突出運動やその偏位は、舌下神経(第XII脳神経)の機能評価に用いられます。顔面神経は舌の運動には関与しません。正しくは:顔面神経は舌の前2/3の味覚に関与します。選びやすい理由:顔の検査の一部であるため、顔面神経と関連があるように感じるかもしれません。混同注意:舌下神経麻痺による舌の偏位と混同しやすいです。顔面神経は舌の運動ではなく、味覚に関与します。
- 3. 咬筋の運動は三叉神経(第V脳神経)の運動枝によって支配されています。顔面神経は咀嚼筋の機能には関与しません。正しくは:顔面神経は表情筋を支配します。選びやすい理由:顔面の筋肉の検査であるため、顔面神経と関連があるように感じるかもしれません。混同注意:三叉神経(運動枝)による咀嚼筋の支配と混同しやすいです。顔面神経は表情筋を支配し、咀嚼筋とは異なります。
- 4. 口蓋垂の運動は迷走神経(第X脳神経)によって支配されています。顔面神経は口蓋垂の運動には関与しません。正しくは:顔面神経は表情筋を支配し、発声とは直接関係ありません。選びやすい理由:咽頭や口腔内の評価であるため、顔面神経と関連があるように感じるかもしれません。混同注意:迷走神経麻痺による口蓋垂の偏位と混同しやすいです。顔面神経は表情筋の運動や味覚、涙腺・唾液腺の分泌に関与しますが、口蓋垂の運動には関与しません。
- 5. 正解。口唇を閉じる運動は口輪筋によって行われ、この口輪筋は顔面神経(第VII脳神経)によって支配される表情筋の一つです。したがって、口唇を閉じる力に抵抗を加えて評価することは、顔面神経の機能(特に運動機能)を適切に評価する方法です。
国試ポイント
脳神経の各機能とその評価方法の関連性を正確に理解しているかが問われる問題です。特に、顔面神経が支配する表情筋の具体的な動作を把握していることが重要です。
混同注意
各脳神経の支配領域や機能が似ていたり、同じ部位の別の機能に関わっていたりする場合に混同しやすいです。例えば、顔面神経が顔の感覚ではなく運動に関わること、舌の味覚と運動が別々の神経であることなど。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、顔面神経麻痺の症状や、各脳神経の機能障害によって生じる具体的な症状と、それに対応する評価方法について問われる可能性が高いです。また、特定の脳神経が支配する複数の機能(運動、感覚、副交感神経)を網羅的に理解しているかどうかが重要になります。
関連知識
顔面神経の運動機能(表情筋の支配:額のしわ寄せ、眉上げ、閉眼、鼻翼の広げ、口角の引き上げ・引き下げ、口唇閉鎖など)、感覚機能(舌の前2/3の味覚)、副交感神経機能(涙腺、顎下腺、舌下腺の分泌)。他の脳神経(特に三叉神経、舌下神経、迷走神経、動眼神経)の支配領域と機能。