変形性膝関節症で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
変形性膝関節症では、運動開始時の痛みが特徴的な初期症状であり、進行すると安静時痛も出現します。また、疼痛や活動性低下、関節の不安定性などにより、膝関節を安定させる重要な筋肉である大腿四頭筋の筋力低下や萎縮が認められます。これは病態を悪化させる要因の一つでもあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 変形性膝関節症は、明らかな原因がない『一次性』が大部分を占めます。加齢に伴う軟骨の変性が主な原因です。正しくは:変形性膝関節症は、一次性が多い。選びやすい理由:他の関節症(例:股関節症)では二次性が多いため、混同しやすい。混同注意:変形性股関節症の病態
- 2. 変形性膝関節症は、女性、特に閉経後の女性に多く発症する傾向があります。これはホルモンバランスの変化なども影響すると考えられています。正しくは:変形性膝関節症は、女性に好発する。選びやすい理由:一般的な関節炎やスポーツによる障害は男性にも多いため、性差を誤解しやすい。混同注意:他の膝関節疾患の性差
- 3. 変形性膝関節症では、内側コンパートメント(内側の関節部分)の軟骨がすり減ることが多く、結果としてO脚(内反膝)変形を生じやすいのが特徴です。正しくは:変形性膝関節症では、内反膝変形(O脚)を生じやすい。選びやすい理由:膝の変形として内反、外反がある中で、どちらが一般的か判断を誤りやすい。混同注意:内反膝と外反膝の病態・原因
- 4. 正解。変形性膝関節症の初期症状として特徴的なのが、安静時から動き始める際に感じる痛み(運動開始時痛)です。これは関節包や滑膜への機械的刺激が原因とされます。選びやすい理由:進行期になると安静時痛や夜間痛も出現するため、運動時痛のみと誤解する可能性がある。
- 5. 正解。変形性膝関節症の患者では、疼痛による不動や運動量の減少、神経抑制などにより、大腿四頭筋、特に内側広筋の萎縮や筋力低下がよく見られます。これは膝関節の安定性低下にもつながります。選びやすい理由:『萎縮』という言葉から、かなり進行した状態をイメージし、初期には見られないと誤解する可能性があるが、早期から筋力低下は生じる。
国試ポイント
変形性膝関節症の基本的な病態、疫学、臨床症状、合併症に関する知識が問われています。特に、初期の症状や特徴的な所見について正確に理解しているかが重要です。
混同注意
変形性膝関節症と変形性股関節症の疫学(一次性・二次性の割合、性差)や変形の種類(内反・外反)は混同しやすいため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、疾患の疫学(性差、年齢層)、好発部位、特徴的な変形の種類、および病期ごとの症状(初期・進行期)について詳細に確認する。
関連知識
変形性膝関節症の病期分類(Kellgren-Lawrence分類など)、保存療法(運動療法、薬物療法)、手術療法(高位脛骨骨切り術、人工膝関節置換術)についても理解しておくこと。