平衡聴覚器で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第60回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
蝸牛は内耳に位置しており、聴覚の主要な受容器です。内耳は蝸牛(聴覚)と前庭・半規管(平衡覚)から構成されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。蝸牛は音を感知し神経に伝える役割を担っており、内耳の主要な構造物の一つです。内耳には蝸牛の他に前庭(球形嚢と卵形嚢)と半規管が含まれ、これらはそれぞれ聴覚と平衡感覚を司っています。
- 2. 内リンパと外リンパは組成が異なり、それぞれ内耳の異なる区画を満たしています。両者は互いに混じり合うことはなく、内リンパはリンパ管内を流れ、外リンパは骨迷路と膜迷路の間を満たしています。正しくは:内リンパと外リンパは、膜迷路によって隔てられており、互いに交通することはありません。選びやすい理由:リンパという言葉から、体内の液体として交通があると考えてしまう可能性があります。混同注意:脳脊髄液や血管内の血液循環など、体液の交通路と混同しやすいです。内リンパと外リンパはそれぞれK+濃度が高く、Na+濃度が高いという異なる特徴を持つため、混じり合うと機能が損なわれます。
- 3. 耳管(エウスタキー管)は、中耳腔と咽頭をつなぐ管です。内耳と咽頭を直接つなぐものではありません。耳管の主な役割は、中耳腔の気圧を外気圧と等しく保つことです。正しくは:耳管は中耳腔と咽頭を結び、中耳腔の気圧を調整します。選びやすい理由:耳と咽頭の関連性から、どこかでつながっているという漠然とした知識で選んでしまう可能性があります。混同注意:中耳と内耳の構造や機能を混同しやすいです。
- 4. 骨半規管は、体の三次元的な動き(回転運動)を感知するために、前・後・外側(水平)の3つの半規管で構成されています。それぞれが直交に近い配置で存在しています。正しくは:骨半規管は、前、後、外側(水平)の3つの半規管で構成されます。選びやすい理由:数字の暗記ミスや、主要な2つを連想してしまいやすいです。混同注意:他の臓器の対をなす構造(例:腎臓、肺など)と混同してしまいやすいです。
- 5. 鼓膜に直接付着している耳小骨は、ツチ骨( malleus )です。ツチ骨は鼓膜の振動を受け、それをキヌタ骨( incus )、アブミ骨( stapes )へと伝達します。正しくは:鼓膜に直接付着している耳小骨はツチ骨です。選びやすい理由:耳小骨の名前は似ているため、記憶が曖昧だと間違えやすいです。混同注意:耳小骨のツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨の順番と、それぞれがどこに接続しているかを混同しやすいです。これらは外側からツチ骨→キヌタ骨→アブミ骨の順に並びます。
国試ポイント
平衡聴覚器の基本的な解剖学的位置と機能について、正誤を判断させる問題です。特に内耳の構成要素、リンパ液の性状、中耳との関連、耳小骨の連結順序など、詳細な知識が問われます。
混同注意
内耳と中耳の構造、内リンパと外リンパの性状と交通、耳小骨の順番、半規管の数。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、内耳の各構造物の機能(例:蝸牛での音の変換、半規管での回転運動感知、前庭での直線加速度感知)や、難聴の種類(伝音性、感音性)と原因との関連が問われる可能性があります。
関連知識
内耳の構成要素(蝸牛、前庭、半規管)、各部位の機能、内リンパと外リンパの電解質組成、耳管の解剖学的接続と機能、耳小骨の連結と音伝導のメカニズム。