20歳の男性。運動時に膝関節痛を訴える。実施した検査を図に示す。 この検査はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
図の検査はMcMurrayテストで、膝関節の半月板損傷を評価する検査です(公式正答4)。背臥位で膝を最大屈曲させ、下腿を内旋または外旋させながら膝を伸展し、クリック音や疼痛が誘発されれば陽性とします。
選択肢ごとの解説
- 1. 外反ストレステストは膝関節の内側側副靱帯の損傷を評価する検査であり、半月板損傷の評価には用いません。膝関節の外反不安定性を確認します。正しくは:この検査は、膝の内側側副靱帯の機能不全を評価するためのものです。選びやすい理由:膝関節の安定性に関する検査であるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:内側側副靱帯損傷の評価と、半月板損傷の評価が混同されることがあります。
- 2. 前方引き出しテストは、膝関節の前十字靭帯の損傷を評価する検査であり、半月板損傷の評価には適していません。脛骨が前方へ過度に移動するかを確認します。正しくは:この検査は、前十字靭帯の機能不全を評価するためのものです。選びやすい理由:膝関節の主要な靭帯損傷を調べる検査として有名であるため、知識の曖昧さから選んでしまう可能性があります。混同注意:前十字靭帯損傷の評価と、半月板損傷の評価が混同されることがあります。
- 3. 内反ストレステストは膝関節の外側側副靱帯の損傷を評価する検査であり、半月板損傷の評価には用いません。膝関節の内反不安定性を確認します。正しくは:この検査は、膝の外側側副靱帯の機能不全を評価するためのものです。選びやすい理由:外反ストレステストと同様に、膝関節の安定性に関する検査であるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:外側側副靱帯損傷の評価と、半月板損傷の評価が混同されることがあります。
- 4. 正解。McMurrayテストは、膝を最大屈曲位から下腿を回旋させながら伸展し、クリック音や疼痛の誘発をみる半月板損傷の検査です。正しくは:McMurrayテストの手技そのものが、半月板損傷の評価を目的としています。
- 5. Lachmanテストは、膝関節の前十字靭帯の損傷を評価するための検査であり、半月板損傷の評価には適していません。膝を軽度屈曲位で安定させ、脛骨を前方に引き出し、前方移動量とエンドポイントを確認します。正しくは:この検査は、前十字靭帯の機能不全を評価するためのものです。選びやすい理由:前方引き出しテストと同様に、前十字靭帯の評価でよく用いられる有名な検査であるため、選択肢に迷いが生じる可能性があります。混同注意:前十字靭帯損傷の評価と、半月板損傷の評価が混同されることがあります。
国試ポイント
半月板損傷を評価する理学検査に関する知識、特にMcMurrayテストの手技とその目的を正確に理解しているかが問われます。他の主要な膝関節の靭帯損傷を評価するテストとの鑑別も重要です。
混同注意
膝関節の理学検査は多岐にわたり、それぞれが異なる組織(靭帯、半月板など)の損傷を評価するため、目的と手技が混同されやすいです。特に、靭帯損傷のテスト(外反・内反ストレステスト、前方引き出しテスト、Lachmanテスト)と半月板損傷のテスト(McMurrayテスト、Apleyテストなど)を区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、他の半月板損傷の特殊検査(例: Apleyテスト、Thessalyテスト)の手技や、異なる膝関節疾患(例: 靭帯損傷、関節軟骨損傷)の理学検査の手技と目的が問われる可能性があります。それぞれの検査の陽性所見が何を意味するのかを正確に把握しておく必要があります。
関連知識
半月板損傷の診断には、理学検査だけでなく、MRIなどの画像診断も非常に重要です。また、McMurrayテストの他にApleyテストやThessalyテストなども半月板損傷の評価に用いられます。これらのテストの手技と陽性所見、診断的価値についても理解しておくことが望ましいです。