FIMで4点(最小介助)となるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
FIMの4点(最小介助)は、対象者が動作の75%以上を自身で行い、介助者が25%未満の労力を提供する状態を指します。選択肢2の「皿に残った食事を集めてもらう」は、対象者がほとんどの食事を自力で摂取し、食事が残った際に介助者がその一部を補うという点で、最小介助の定義に合致します。他の選択肢は、介助の内容が4点の基準と異なるか、あるいは介助の度合いがより重度または軽度と判断される可能性が高いです。
選択肢ごとの解説
- 1. アームスリングの装着介助は、FIMの評価項目「整容」や「更衣」に該当し、介助の量や方法によってはより高い点数(全介助に近い)となる可能性もありますが、最小介助の定義(対象者が75%以上の作業を自身で行い、介助者が25%未満を補う)には当てはまりにくいです。装着自体を介助者にしてもらう場合は、より多くの介助が必要と判断されます。正しくは:自分で装着し、介助者は見守りのみ、または声かけで完了できる場合。選びやすい理由:一見軽微な介助に見えますが、装着という行為を介助者が行う点で、対象者が75%以上行えているとは言いにくいです。混同注意:FIMの「整容」や「更衣」の項目で、どの程度の介助がどの点数に相当するかを混同しやすいです。
- 2. 正解。「食事」の項目における最小介助(4点)は、対象者が75%以上の食事摂取行為を自身で行い、残りの25%未満を介助者が補う状態を指します。食器に残った食べ物を集める行為は、食事動作の一部であり、この介助によって対象者が残りの食事を円滑に摂取できる場合、最小介助の範囲に収まることが多いです。正しくは:特になし。この記述が最小介助(4点)の妥当な例です。選びやすい理由:食事介助と聞くと、もっと重度なイメージを持つかもしれませんが、FIMでは行為の一部を補う介助も評価対象です。混同注意:「食事」の項目で、どの程度の介助が4点に相当するかの具体例を把握していないと判断が難しいです。
- 3. 移乗時に「軽く引き上げてもらう」行為は、対象者が移乗動作の大部分を自力で行えているものの、安定性やきっかけ作りのために部分的な介助が必要な状態を示します。これはFIMの移乗項目において、部分介助(3点)または修正自立(5点)と判断される可能性があります。4点(最小介助)は、介助者が25%未満の労力を提供する場合ですが、引き上げはそれ以上の労力や直接的な身体介助とみなされることが多いです。正しくは:口頭での指示や見守りのみで、対象者がほぼ完全に移乗できる場合。選びやすい理由:「軽く」という言葉から最小介助と判断しがちですが、身体に直接触れて引き上げる介助は、労力として少なくないため注意が必要です。混同注意:FIMにおける「移乗」の項目で、3点(部分介助)と4点(最小介助)の違いを混同しやすいです。
- 4. トイレットペーパーを事前に畳む介助は、対象者が排泄後の清拭動作を自力で行えるものの、準備段階で特定の介助が必要な状態を示します。これは「排泄管理(トイレ動作)」の項目において、修正自立(5点)または監督・準備(4点と判断されることもあるが、事前準備はより高い自立度を示す場合が多い)と判断されることが多いです。ただし、介助者の労力がほとんどなく、対象者がほとんどの動作を自分でできる場合に限られます。単なる『準備』で4点とは限りません。正しくは:自身でトイレットペーパーを準備し、使用できる場合。選びやすい理由:準備行為は軽度な介助と捉えられやすいですが、FIMの4点は直接的な介助行為が含まれるため、単なる事前準備のみでは該当しない場合があります。混同注意:「排泄管理」の項目における4点と5点の違い、および介助の具体的な内容を混同しやすいです。
- 5. 湯温の調整は、シャワーを浴びる際の準備行為にあたります。これは「入浴」の項目において、修正自立(5点)または監督・準備(4点と判断されることもあるが、湯温調整はあくまで準備段階の介助であり、直接的な身体介助ではないため、5点に近い評価となる可能性が高い)と判断される可能性が高いです。対象者が身体を洗う動作は自立しているが、環境設定のみ介助を要する場合に該当します。4点は、対象者が75%以上の行為を完了し、残りを介助者が補う場合です。正しくは:自身で湯温を調整し、入浴できる場合。選びやすい理由:湯温調整は軽い介助に見えますが、FIMの4点(最小介助)は、直接的な動作に対する部分的な介助を指すため、準備行為のみでは該当しにくいです。混同注意:「入浴」の項目における4点と5点の違い、特に準備行為と直接的な介助行為の違いを混同しやすいです。
国試ポイント
FIMの各項目における得点基準、特に自立から全介助までの段階と、それぞれの点数に対応する介助の具体的な内容(介助者の労力や対象者の自力割合)を正確に理解しているかが問われます。特に4点(最小介助)と3点(部分介助)、5点(修正自立)の違いを明確に把握しておくことが重要です。
混同注意
FIMの各点数(特に3点、4点、5点)の定義と、それぞれの点数に該当する具体的な介助内容や対象者の能力を混同しやすいです。また、準備や監督といった間接的な介助と、直接的な身体介助の区別が曖昧になりがちです。
次に同じ論点が出たら
この問題で正解できた場合、さらにFIMの異なる項目における類似の介助状況の評価や、他の評価スケール(Barthel Indexなど)との比較について学習を進めると良いでしょう。間違えた場合は、FIMの採点基準、特に各点数に相当する介助の具体的な例を再確認し、身体介護の割合や方法について深く理解することが求められます。
関連知識
FIMの各項目(セルフケア、括約筋コントロール、移乗、移動、コミュニケーション、社会的認知)と、それぞれの項目に含まれる下位項目、および各点数の具体的な評価基準。特に、介助者の労力の割合や、道具の使用、安全性の確保などが点数にどのように影響するか。