視覚伝導路に含まれるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
視覚伝導路は、網膜からの視覚情報が視神経、視交叉、視索を経て、視床の外側膝状体で中継され、視放線を通って最終的に大脳皮質の一次視覚野へ投射される経路です。外側膝状体は、この経路において視覚情報の中継点として非常に重要な役割を担っています。
選択肢ごとの解説
- 1. 下垂体はホルモンの分泌に関わる内分泌器官であり、視覚伝導路には含まれません。正しくは:下垂体はホルモン産生・分泌を司る内分泌器官である。選びやすい理由:脳の比較的前方に位置するため、眼の近くにあると誤解する可能性がある。混同注意:視交叉が近くにあるため、位置的に関係があると誤認しやすい。
- 2. 松果体はメラトニン分泌による概日リズムの調節に関与しますが、視覚伝導路の一部ではありません。正しくは:松果体はメラトニンを分泌し、概日リズムの調節に関与する。選びやすい理由:光刺激によって機能が影響を受けるため、視覚と関連があるように感じるかもしれない。混同注意:光刺激が松果体のメラトニン分泌に影響を与えるため、視覚情報伝達と混同しやすい。
- 3. 乳頭体は視床下部に位置し、記憶の形成など、主に大脳辺縁系の機能に関わりますが、視覚伝導路には含まれません。正しくは:乳頭体は視床下部の構造であり、記憶などの大脳辺縁系の機能に関与する。選びやすい理由:視床下部の構成要素であるため、脳の重要な構造と認識されるが、視覚伝導路ではない。混同注意:視床下部や辺縁系と関連しているため、脳の機能全体と混同しやすい。
- 4. 扁桃体は大脳辺縁系の一部であり、情動(特に恐怖や不安)の処理に重要な役割を果たしますが、視覚伝導路ではありません。正しくは:扁桃体は情動反応、特に恐怖や不安の処理に深く関与する大脳辺縁系の一部である。選びやすい理由:視覚情報から情動が引き起こされるため、直接関連すると誤解する可能性がある。混同注意:視覚情報が扁桃体に伝達されることはあるが、扁桃体自体は視覚伝導路の主要な中継核ではない点。
- 5. 正解。外側膝状体は視床の一部であり、網膜から送られてきた視覚情報を大脳皮質の視覚野へ中継する主要な核であるため、視覚伝導路に不可欠な構造物です。正しくは:この選択肢は正しい。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、他に選びやすい理由はない。混同注意:内側膝状体(聴覚)と混同しやすい。
国試ポイント
脳の主要な感覚伝導路、特に視覚伝導路における中継核の名称と位置を正確に理解しているかが問われます。他の脳部位の機能や位置との混同を誘う問題形式です。
混同注意
視床の『外側膝状体』(視覚)と『内側膝状体』(聴覚)の混同は頻出です。また、他の脳構造(下垂体、松果体、乳頭体、扁桃体など)の機能と混同させる意図もあります。
次に同じ論点が出たら
次に類似の論点が出題された場合、他の感覚器(聴覚、体性感覚、嗅覚、味覚)の主要な伝導路と、それぞれの中継核や終点となる皮質領域を正しく識別できるかに注目して解答すると良いでしょう。
関連知識
視覚伝導路の完全な経路(網膜→視神経→視交叉→視索→外側膝状体→視放線→一次視覚野)を理解していること。また、各構造が損傷した場合の視野障害の種類(例:視交叉損傷による両耳側半盲)についても関連知識として重要です。内側膝状体が聴覚の中継核であることも押さえておくべきです。