多発性筋炎で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
多発性筋炎は、自己免疫疾患の一つで、骨格筋の炎症を特徴としますが、皮膚、関節、消化器、心臓、そして肺など多臓器に影響を及ぼすことがあります。特に間質性肺炎は多発性筋炎の重要な合併症であり、その重症度や進行の速さによって患者の生命予後に大きく関わります。
選択肢ごとの解説
- 1. 多発性筋炎は男性よりも女性に多く見られる疾患です。正しくは:女性の発症率が高いです。選びやすい理由:一般的な炎症性疾患や自己免疫疾患の中には男性に多いものもあるため、知識が曖昧だと誤って選択しやすいです。混同注意:他の自己免疫疾患における性差と混同しやすいです。
- 2. 多発性筋炎は、骨格筋だけでなく心筋にも炎症を引き起こし、心筋炎や不整脈などの合併症を生じることがあります。正しくは:心筋にも障害が及ぶことがあります。選びやすい理由:主に骨格筋の疾患というイメージが強いため、他の臓器への影響を見落としやすいです。混同注意:多発性筋炎の主要な病変が骨格筋であるという点と混同しやすいです。
- 3. 多発性筋炎の患者において、高温環境での筋力低下が直接的な特徴として挙げられることは稀です。むしろ筋力低下は疾患自体による炎症反応や筋破壊に起因します。類似疾患として重症筋無力症は温熱で筋力低下を呈しますが、多発性筋炎とは異なります。正しくは:筋力低下は疾患の炎症活動性や筋破壊によるものです。選びやすい理由:他の神経筋疾患(例:重症筋無力症)では温熱による筋力低下が見られる場合があるため、混同してしまいやすいです。混同注意:重症筋無力症など、他の神経筋疾患の症状と混同しやすいです。
- 4. 多発性筋炎は、四肢の近位筋(肩、股関節周囲)や体幹筋に優位に障害が起こるのが典型的なパターンです。遠位筋が優位に障害されることは稀です。正しくは:主に四肢の近位筋や体幹筋に優位に障害が起こります。選びやすい理由:筋疾患には遠位筋優位のものも存在するため(例:遠位型ミオパチー)、知識が曖昧だと誤って選択しやすいです。混同注意:他の筋疾患(遠位型ミオパチーなど)の症状と混同しやすいです。
- 5. 正解。多発性筋炎では、間質性肺炎をはじめとする肺病変を高頻度で合併し、これが予後を大きく左右する重要な因子となります。特に急速進行性の間質性肺炎は重篤な合併症です。選びやすい理由:多発性筋炎の症状は多岐にわたるため、間質性肺炎の合併が予後不良因子であることを知らないと、他の選択肢を選んでしまう可能性があります。混同注意:多発性筋炎の合併症の中でも、間質性肺炎の重症度や予後への影響の大きさを理解していないと迷う可能性があります。
国試ポイント
多発性筋炎に関する基本的な疫学(性差)、罹患部位(心筋、近位筋/遠位筋)、および予後を左右する重要な合併症について問われる問題です。特に合併症、中でも間質性肺炎の重要性を正確に理解しているかが鍵となります。
混同注意
重症筋無力症や遠位型ミオパチーなど、他の神経筋疾患の特徴や合併症と混同しやすいです。また、他の膠原病との共通点や相違点も知識として整理しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、多発性筋炎の診断基準、治療、および他の主要な合併症(消化器症状、悪性腫瘍の合併など)についても問われる可能性が高いです。また、皮膚筋炎との比較も重要です。
関連知識
多発性筋炎と皮膚筋炎の鑑別点、診断基準、治療法(ステロイド、免疫抑制剤など)、具体的な合併症(心筋炎、消化管障害など)についても学習しておくべきです。間質性肺炎の病態生理や治療についても関連知識として重要です。