FIMの評定で修正自立となるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
FIMにおける『修正自立』(6点)とは、動作を安全に、かつ合理的な時間内で遂行できるものの、そのために何らかの補助具(装具、義肢、車椅子、手すり、自助具など)を必要とする、または通常より時間がかかる、といった状況を指します。選択肢4の「手すり」と選択肢5の「装具」は、どちらもFIMで規定される補助具に該当するため、これらを使用して動作が自立していれば修正自立と判断されます。一方、選択肢1, 2, 3は、特に補助具の言及がなく、通常の道具の使用や動作の工夫は必ずしも修正自立とはなりません。そのため、これらは「完全自立」(7点)に該当する可能性が高いです。
選択肢ごとの解説
- 1. これは修正自立ではなく、完全自立(7点)に該当します。補助具や時間の延長が不要なためです。正しくは:補助具(例:義歯洗浄剤の使用)を必要とする、または通常より時間がかかるといった条件があれば、修正自立に該当し得ます。しかし、この記述では単に「自立している」とされており、完全自立と判断されます。選びやすい理由:「自立」という言葉に引かれやすいですが、FIMにおける「完全自立」と「修正自立」の区別が重要です。混同注意:「修正自立」と「完全自立」の定義、特に補助具や時間の要素で混同しやすいです。
- 2. この行動は、通常、浴槽をまたぐ動作そのものに対する補助具の使用が明示されていません。浴槽の縁に座ること自体は、入浴の一部の動作であり、その後の浴槽をまたぐ行為が完全に自立していると判断されるため、完全自立(7点)に該当する可能性が高いです。正しくは:浴槽をまたぐ際に、例えば滑り止めマットや手すりの使用が必須であれば修正自立になり得ますが、この文脈では単に「腰掛けて浴槽をまたぐ」とあり、補助具の言及がありません。もし「通常より時間がかかる」などの条件があれば修正自立の可能性もあります。選びやすい理由:一見、動作の一部で工夫しているように見えるため、修正自立と判断しがちです。しかし、「浴槽の縁に腰掛ける」ことは、FIMの入浴項目における動作の工夫として、必ずしも修正自立を意味しません。混同注意:FIMの入浴項目における動作の工夫と、補助具使用の区別で混同しやすいです。
- 3. これは修正自立ではなく、完全自立(7点)に該当します。スプーンは一般的な食事の道具であり、特別な補助具とはみなされません。時間の延長や修正が必要ない場合、完全自立です。正しくは:もし「把持用の工夫がされたスプーンを使用している」など、特殊な道具を必要としている記述であれば修正自立になり得ます。しかし、単に「スプーンを用いての食事」では完全自立と判断されます。選びやすい理由:「スプーン」という道具の使用が、何らかの修正と誤解されやすいですが、FIMでは一般的な自助具と補助具を区別します。混同注意:一般的な自助具(箸、スプーン)と、特別な補助具(把持具付きスプーン、滑り止めマット)の区別で混同しやすいです。
- 4. 正解。手すりはFIMにおける「補助具」に該当します。手すりを使用することで動作が自立していても、補助具を必要とするため「修正自立」(6点)と評価されます。選びやすい理由:「自立している」という言葉に惑わされず、補助具の有無に着目することが重要です。混同注意:「完全自立」と「修正自立」の区別、特に補助具の定義で混同しやすいです。
- 5. 正解。装具はFIMにおける「補助具」に該当します。装具を使用することで歩行が自立していても、補助具を必要とするため「修正自立」(6点)と評価されます。また、300mという距離はFIMの歩行項目(50m以上が自立の基準)を満たしています。選びやすい理由:長距離歩行ができることから「完全自立」と誤解されやすいですが、装具が補助具である点がポイントです。混同注意:「完全自立」と「修正自立」の区別、特に補助具の定義で混同しやすいです。
国試ポイント
FIMの採点基準、特に「完全自立」と「修正自立」の区別(補助具の有無、時間の延長)に関する理解が問われています。具体的な動作と使用される物品が、どの評価点に該当するかを正確に判断する能力が必要です。
混同注意
完全自立(7点)と修正自立(6点)の区別が最も混同しやすい点です。特に、補助具の定義(一般的な自助具と医療用補助具の違い)や、動作の工夫が補助具に該当するかどうかの判断が難しい場合があります。
次に同じ論点が出たら
今後FIMが出題された際は、単に「自立」とあるだけでなく、それに付随する「補助具の使用の有無」「通常より時間がかかるか」「安全性が保たれているか」といった詳細な条件に注目して判断する。
関連知識
FIMの各項目における詳細な採点基準(特に6点と7点の違い)、自助具と補助具の具体例、各活動における自立の定義。