平衡聴覚器で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
半規管は、X・Y・Z軸にそれぞれ対応する3つの管で構成されており、頭部の回転運動に伴う内リンパ液の動きを感知することで、角加速度を検出します。これにより、体の平衡を保つ上で重要な役割を果たしています。
選択肢ごとの解説
- 1. 耳石(平衡砂)は、球形嚢と卵形嚢に存在し、直線加速度や重力方向の変化を感知します。蝸牛管は聴覚に関与する器官です。正しくは:耳石は球形嚢と卵形嚢に存在する。選びやすい理由:平衡感覚に関わる構造として耳石が有名であるため、関連づけて正しいように見えるかもしれない。混同注意:蝸牛管(聴覚)と、耳石がある球形嚢・卵形嚢(平衡感覚)の場所が混同される可能性がある。
- 2. コルチ器は蝸牛管内に位置し、音の受容に関与します。半規管は平衡感覚に関わる器官です。正しくは:コルチ器は蝸牛管に存在する。選びやすい理由:聴覚器と平衡聴覚器が隣接しているため、どちらかの構造がもう一方にあると錯覚しやすい。混同注意:半規管(平衡覚)と蝸牛管(聴覚)の機能と内部構造が混同されやすい。コルチ器は蝸牛管内にあり、音の受容に関わる。
- 3. 半規管からの情報は前庭神経によって脳に伝えられます。蝸牛神経は蝸牛からの聴覚情報を伝達します。正しくは:半規管は前庭神経の支配を受ける。選びやすい理由:蝸牛神経と前庭神経が統合されて聴神経(内耳神経)を形成するため、関連が深く選択しやすい。混同注意:聴神経(内耳神経)が蝸牛神経と前庭神経で構成されるため、半規管が蝸牛神経に支配されると誤解しやすい。
- 4. 正解。半規管は3つの環状の管からなり、内部の内リンパ液の動きがクプラを刺激することで、角加速度(頭部の回転運動)を感知します。これは平衡感覚の主要な要素です。
- 5. 内リンパ液の動きが受容器を刺激するのは半規管や前庭器官(球形嚢・卵形嚢)で、主に平衡感覚に関わります。蝸牛管では、基底膜の振動がコルチ器の有毛細胞を刺激することで音を感知します。正しくは:蝸牛管では、基底膜の振動がコルチ器の有毛細胞を刺激する。選びやすい理由:内耳の他の部位(半規管など)で内リンパ液の動きが刺激になるため、聴覚器でも同様と誤解しやすい。混同注意:半規管や前庭器官における内リンパの流動と、蝸牛管における基底膜の振動が混同される可能性がある。
国試ポイント
内耳の構造と機能に関する基本的な知識が問われています。特に、聴覚器(蝸牛)と平衡聴覚器(前庭・半規管)それぞれの解剖学的部位と、それが感知する刺激の種類(音、直線加速度、回転加速度)を正確に理解しているかが鍵となります。
混同注意
内耳は蝸牛、前庭(卵形嚢、球形嚢)、半規管から構成されており、それぞれが異なる刺激(音、直線加速度、回転加速度)を感知します。これらの機能や解剖学的部位が混同されやすいポイントです。特に、耳石は平衡感覚に必須ですが、どの部位にあるか、コルチ器はどの部位にあるか、内リンパの動きは何を刺激するかなど、詳細な部位と機能の結びつきが誤りやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、聴覚と平衡感覚それぞれが感知する刺激の種類、受容器の名称(コルチ器、有毛細胞、クプラ、耳石斑)、そしてその刺激がどのような物理的変化によって生じるかを問う問題に注目して学習することが重要です。
関連知識
内耳の解剖学的構造(蝸牛、前庭、半規管、内リンパ、外リンパ、コルチ器、耳石など)と、それぞれの機能(聴覚、直線加速度、回転加速度の感知)を理解することが重要です。また、これらからの情報が前庭神経と蝸牛神経(内耳神経)を介して脳に伝達される経路も関連知識として必要です。