ICFの脳卒中Brief core setに含まれるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ICFの脳卒中ブリーフコアセットは、脳卒中患者の機能障害や活動制限、参加制約を包括的に評価するための具体的な項目群です。選択肢1の「歩行」は、脳卒中後の移動能力として重要な「活動と参加」の項目であり、ブリーフコアセットに含まれています。これは、脳卒中リハビリテーションの主要な目標の一つであり、患者の自立度を大きく左右するからです。他の選択肢は、重要な項目ではありますが、脳卒中ブリーフコアセットの特定の項目としては含まれていません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。歩行は、脳卒中後の日常生活において非常に重要な活動であり、移動能力の回復はリハビリテーションの主要な目標です。そのため、ICFの脳卒中ブリーフコアセットにおいて「活動と参加」の主要な構成要素として含まれています。具体的にはd450 歩行(歩くこと)に相当します。
- 2. 痛みは、脳卒中後の症状として現れることはありますが、ICFの脳卒中ブリーフコアセットには直接的に「痛みの感覚」という項目では含まれていません。痛みは「心身機能」の感覚機能に含まれる可能性はありますが、ブリーフコアセットとしてはより広範な機能や活動が選定されます。正しくは:痛み自体は重要な評価項目ですが、ブリーフコアセットではより機能的・活動的な項目が中心となります。例えば、痛みが活動に与える影響として評価されることはあります。選びやすい理由:脳卒中後に痛みを訴える患者さんが多いことから、重要な項目だと感じやすいかもしれません。混同注意:「心身機能」全般と、特定の疾患に特化した「ブリーフコアセット」の範囲を混同しやすいです。
- 3. 運動耐容能は、心肺機能などと関連する重要な身体機能ですが、ICFの脳卒中ブリーフコアセットには直接的に「運動耐容能」という項目では含まれていません。ブリーフコアセットでは、より具体的な活動や参加の側面が重視されます。正しくは:運動耐容能はリハビリテーションにおいて間接的に重要ですが、ブリーフコアセットでは直接的な項目ではありません。選びやすい理由:脳卒中患者の体力低下を考えると、運動耐容能も重要項目だと誤解しやすいです。混同注意:運動機能全般の評価項目と、ブリーフコアセットの特定項目を混同しやすいです。
- 4. 関節の可動性は「心身機能」の一部であり、脳卒中後に制限されることはありますが、ICFの脳卒中ブリーフコアセットに単独の項目としては含まれていません。ブリーフコアセットは、より高次の活動や参加に焦点を当てています。正しくは:関節の可動性は、間接的に歩行や身辺動作などの活動に影響を及ぼしますが、ブリーフコアセットの直接的な項目ではありません。選びやすい理由:脳卒中後にROM制限が生じることが多いため、これも重要だと感じやすいでしょう。混同注意:「心身機能・身体構造」の各論と、疾患特異的な「ブリーフコアセット」の項目を混同しやすいです。
- 5. レクリエーションとレジャーは「活動と参加」の重要な要素ですが、ICFの脳卒中ブリーフコアセットには直接的に「レクリエーションとレジャー」という項目では含まれていません。ブリーフコアセットは、より基本的な日常生活活動や社会参加の項目が優先されます。正しくは:レクリエーションとレジャーは参加の重要な側面ですが、脳卒中ブリーフコアセットでは含まれていません。ただし、より包括的な評価では考慮されます。選びやすい理由:「参加」の視点から考えると、レクリエーションも重要だと感じやすいでしょう。混同注意:「活動と参加」の全ての項目と、疾患に特化した「ブリーフコアセット」の範囲を混同しやすいです。
国試ポイント
ICFの「ブリーフコアセット」に関する知識、特に特定の疾患(この場合は脳卒中)に特化したコアセットの内容を問う問題です。基本的なICFの概念理解に加え、疾患に応じた評価項目選択の妥当性を理解しているかが試されます。
混同注意
ICFの構成要素(心身機能・身体構造、活動と参加、環境因子、個人因子)全般と、特定の疾患に絞り込まれた「ブリーフコアセット」の内容を混同しやすいです。ブリーフコアセットは、多くの項目の中から、疾患に特に重要かつ頻繁に評価される項目を厳選したものです。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合は、ICFの異なる疾患(例:慢性腰痛、COPDなど)におけるブリーフコアセットの内容、あるいはICFの各構成要素(心身機能、活動と参加、環境因子、個人因子)の具体的な例とその分類を問う問題が出題される可能性があります。特に、それぞれの因子に属する代表的な項目を把握しているか確認しましょう。
関連知識
ICF(国際生活機能分類)の基本的な枠組み、各構成要素の定義。国際生活機能分類(ICF)改訂版 日本語版、特に特定疾患(例:脳卒中、腰痛、COPDなど)におけるコアセットの具体的内容を学ぶ必要があります。脳卒中コアセットには、心身機能として「運動機能」「注意機能」「記憶機能」「遂行機能」などが、活動と参加として「移動」「セルフケア」「コミュニケーション」「社会生活」などが含まれます。