関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で測定する運動方向と移動軸の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
日本整形外科学会および日本リハビリテーション医学会の基準に基づく関節可動域測定法において、股関節の屈曲・伸展を測定する際の移動軸(被動部)は大腿骨と定められています。これは、大腿骨の長軸が股関節の運動方向の変化を最もよく反映するためです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。股関節の屈曲・伸展を測定する際、大腿骨は移動軸(被動部)として正しく用いられます。これにより、股関節の動きが正確に評価されます。
- 2. 股関節の外転・内転を測定する際の移動軸(被動部)は、下腿中央線ではなく大腿骨です。下腿中央線は主に膝関節の屈曲・伸展で用いられます。正しくは:股関節の外転・内転運動と大腿骨選びやすい理由:下腿中央線は他の関節測定で使われる軸であるため、知識が曖昧だと選択肢としてあり得ると思ってしまう可能性があります。混同注意:膝関節の屈曲・伸展の移動軸と混同しやすいです。
- 3. 膝関節の屈曲・伸展を測定する際の移動軸(被動部)は、脛骨ではなく下腿中央線です。脛骨は骨そのものであり、測定軸としてはより具体的な指標(下腿中央線)が必要です。正しくは:膝関節の屈曲・伸展運動と下腿中央線選びやすい理由:脛骨が下腿の主要な骨であるため、漠然と「脛骨」が移動軸として使われると誤解しやすいです。混同注意:下腿中央線や、他の関節の測定基準と混同しやすいです。
- 4. 足関節の背屈・底屈を測定する際の移動軸(被動部)は、第1中足骨ではなく第5中足骨です。第1中足骨は足部内側にあるため、正確な測定には適しません。正しくは:足関節の背屈・底屈運動と第5中足骨選びやすい理由:足部を構成する骨の一つであるため、移動軸として使われると誤認しやすいです。混同注意:第5中足骨や、足部その他の関節の測定基準と混同しやすいです。
- 5. 足部の外転・内転を測定する際の移動軸(被動部)は、第2・3中足骨の中央線ではなく、第2中足骨です。第2・3中足骨の中央線は特定の指標として用いられません。正しくは:足部の外転・内転運動と第2中足骨選びやすい理由:「中央線」という表現が何らかの基準線として使われるように聞こえるため、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:第2中足骨そのものと、架空の中央線との違いで混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、理学療法士が日常業務で頻繁に行う関節可動域測定法(ROM-T)に関する基本的な知識、特に各関節の運動方向に対する正しい移動軸(被動部)の選択を理解しているかを問うています。日本整形外科学会および日本リハビリテーション医学会の基準は、測定の標準化と信頼性確保のために重要です。
混同注意
各関節における移動軸(被動部)と固定軸(不動部)、および各運動方向に対する基準点の具体的な位置。また、様々な関節における類似の運動(例:股関節と膝関節の屈曲・伸展)での測定部位の違い。
次に同じ論点が出たら
次回この論点が問われる場合、他の主要な関節(肩関節、肘関節、手関節、脊椎など)の運動方向と移動軸・固定軸の組み合わせの正誤を問う問題や、測定肢位の選択の正誤を問う問題が出題される可能性があります。また、具体的な数値や測定における注意事項(代償運動の有無など)を問う応用問題も考えられます。
関連知識
日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会基準による関節可動域測定法の全般的な知識(測定肢位、固定軸、移動軸、測定部位、角度の読み方、正常値)。各関節の解剖学(骨、関節包、靭帯、筋肉の走行)と運動学(関節運動の自由度、運動軸)。