訪問リハビリテーションで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
訪問リハビリテーションは、介護保険法に基づく居宅サービスの一つであり、要介護者または要支援者が居宅において日常生活を営むことができるよう、その能力に応じ、心身の機能の維持回復を図り、または日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーションを指します。したがって、日常生活の自立支援を主な目的とすることは、このサービスの根幹をなす要素です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。訪問リハビリテーションは、利用者が住み慣れた自宅でより自立した生活を送れるよう、身体機能の維持・向上やADL訓練、生活環境調整などを支援することを目的としています。この選択肢は、その核心的な目的を正しく表現しています。
- 2. 訪問リハビリテーションと通所介護(デイサービス)は、それぞれ異なるサービス提供形態であり、目的や内容に応じて併用が可能です。利用者のニーズに合わせてケアプランに組み込まれます。正しくは:通所介護(デイサービス)と同時に利用することは可能です。選びやすい理由:介護保険サービスの併用ルールが複雑であるため、併用不可と勘違いしやすい。混同注意:他の医療保険サービスや介護保険サービスとの併用ルール。特に、同一サービス種別の複数利用や、医療保険のリハビリと介護保険のリハビリの併用制限と混同しやすい。
- 3. 訪問リハビリテーションの事業所(みなし事業所を除く)には、管理者とは別に理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のいずれか1名以上の配置が必要です。必ずしも理学療法士である必要はなく、また常駐を義務付けているわけではありません(サービス提供時間に応じた配置基準があります)。正しくは:事業所には理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のいずれか1名以上が配置されている必要がある。選びやすい理由:訪問リハビリテーションは理学療法士が担うイメージが強いため、誤って選んでしまいがち。混同注意:他の職種(OT, ST)の役割や、事業所の具体的な配置基準(常勤・非常勤、人数など)。
- 4. サービスの選択は、利用者の心身の状態、生活環境、希望、そしてケアマネジャーによるアセスメントに基づいて決定されます。特定のサービスが常に優先されるというルールはありません。正しくは:通所リハビリテーションか訪問リハビリテーションかの選択は、利用者の状態やニーズに基づいて決定される。選びやすい理由:自宅での生活支援という訪問リハビリテーションの特性から、在宅優先の考え方と誤解しやすい。混同注意:介護保険制度の目的や、ケアプラン作成の原則。
- 5. 訪問リハビリテーションは、利用者宅でサービスを提供する形態であるため、事業所内に専用のリハビリテーションスペースを設けることは義務付けられていません。必要なのは、適切な事務室や設備です。正しくは:事業所内に専用のリハビリテーションスペースは必須ではない。選びやすい理由:一般的なリハビリテーション施設には訓練室があるため、訪問リハビリテーションの事業所も同様と推測してしまう。混同注意:通所リハビリテーション(デイケア)の施設基準と混同しやすい。通所リハビリテーションは機能訓練室などの専用スペースが必要です。
国試ポイント
介護保険制度における訪問リハビリテーションの目的、他のサービスとの併用関係、人員・設備基準に関する基本的な知識が問われています。特に、サービスの本質的な目的と、通所サービスとの違いや事業所の物理的要件の区別が重要です。
混同注意
通所リハビリテーション(デイケア)と訪問リハビリテーションの目的、人員配置基準、設備基準の違い。また、介護保険サービスと医療保険サービスのリハビリテーションの違い。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合は、まずそのサービスの『目的』を正確に理解しているかを確認する。次に、『対象者』『提供場所』『人員配置基準』『設備基準』『他サービスとの併用可否』のそれぞれを、関連する他のサービス(通所リハビリ、訪問看護からのリハビリなど)と比較して理解しているかを確認する。
関連知識
介護保険法の目的、居宅サービスの種類と内容、居宅介護支援事業所の役割、ケアプランの作成プロセス、リハビリテーション専門職(PT, OT, ST)の役割、医療保険制度における訪問看護ステーションからの訪問リハビリテーションとの違い。