認知症で最も頻度が高いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
アルツハイマー型認知症は、世界の主要な先進国において最も有病率が高い認知症の病型です。日本においても、その頻度は認知症全体の50%以上を占めるとされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。日本を含む世界各国で、認知症の原因疾患として最も高い頻度を占めます。脳の神経細胞が徐々に変性し、アミロイドβやタウ蛋白の蓄積が特徴とされます。
- 2. アルツハイマー型認知症に次いで頻度が高いとされますが、最も頻度が高いわけではありません。正しくは:認知症の中で2番目、あるいは3番目に頻度が高い認知症です。選びやすい理由:幻視などの特徴的な症状が印象的で、鑑別疾患として重要であるため、頻度が高いと思われがちです。混同注意:アルツハイマー型認知症と混同しやすいですが、症状(幻視、パーキンソン症状、認知機能の変動など)や病理学的特徴(レビー小体)が異なります。
- 3. 日本ではアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症と並んで頻度が高い病型ですが、最も高いわけではありません。正しくは:脳血管障害によって引き起こされる認知症であり、アルツハイマー型認知症に次ぐ、またはレビー小体型認知症と並ぶ頻度とされています。選びやすい理由:かつては日本で最も多い認知症とされていましたが、診断基準の変化や研究の進展により、現在はアルツハイマー型認知症が最も多いとされています。古い知識に引っ張られる可能性があります。混同注意:アルツハイマー型認知症と混同しやすいですが、発症機序(脳血管障害)や症状のパターン(まだら認知症、感情失禁など)が異なります。
- 4. 認知症の原因疾患の一つですが、全体の頻度から見るとごく一部であり、最も頻度が高いわけではありません。治療可能な認知症として重要です。正しくは:認知症全体から見ると稀な病態ですが、シャント手術によって症状の改善が見込まれる、数少ない治療可能な認知症の一つです。選びやすい理由:治療可能な認知症として国試で頻出するため、重要度が高い=頻度が高いと誤解する可能性があります。混同注意:アルツハイマー型認知症のような神経変性疾患とは異なり、脳脊髄液循環の異常が原因です。症状(歩行障害、認知機能障害、尿失禁の三徴)で鑑別されます。
- 5. 認知症の原因疾患の一つですが、他の主要な病型に比べて頻度は低いとされています。正しくは:比較的若年で発症することが多く、行動異常や言語障害が特徴的な認知症ですが、全体の頻度は高くありません。選びやすい理由:行動異常が目立つため、社会的な影響は大きいですが、頻度が最も高いわけではありません。混同注意:アルツハイマー型認知症と混同しやすいですが、初期症状として記憶障害よりも人格変化や行動異常、言語障害が前面に出ることが特徴です。
国試ポイント
認知症の主要な病型とその相対的な頻度を正確に理解しているかを問う問題です。特に、アルツハイマー型認知症が最も頻度が高いという基本知識は必須です。
混同注意
以前は血管性認知症が日本で最も多いとされていた時代があったため、古い情報と現在の情報を混同しないように注意が必要です。また、レビー小体型認知症や前頭側頭型認知症も鑑別診断上重要であるため、それらの重要度と頻度を混同しないようにする必要があります。
次に同じ論点が出たら
次にこの論点が出題された場合、認知症の各病型の具体的な症状や病理学的特徴、治療法など、より詳細な知識が問われる可能性があります。特に治療可能な認知症(例:正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症など)は重要です。
関連知識
アルツハイマー型認知症の病理学的特徴(アミロイドβ、タウ蛋白) レビー小体型認知症の主要症状(幻視、パーキンソン症状、認知機能変動) 血管性認知症の原因(脳血管障害)、症状の特徴(まだら認知症) 正常圧水頭症の三徴候(歩行障害、認知機能障害、尿失禁)と治療可能性 前頭側頭型認知症の主要症状(行動異常、言語障害)