頸動脈洞反射で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
頸動脈洞反射は、血圧が上昇した際に、頸動脈洞にある圧受容体がその変化を感知し、舌咽神経を介して延髄に信号を送ります。延髄からは迷走神経を介して心臓へ抑制性の信号が送られ、心拍数を減少させます。また、血管運動中枢を介して血管を拡張させることで、結果的に血圧を低下させる方向に働きます。この反射の遠心路は迷走神経が主要な経路です。
選択肢ごとの解説
- 1. 頸動脈洞反射は血圧の上昇を感知し、その上昇を抑制する方向に働くため、血圧は低下します。正しくは:血圧が低下する。選びやすい理由:反射という言葉から、何らかの生体反応が活性化するイメージを持つと誤解しやすい。混同注意:反射の刺激と反応を混同している。
- 2. 頸動脈洞反射により迷走神経が興奮するため、心拍数は減少します。正しくは:心拍数が減少する。選びやすい理由:血圧上昇に伴う代償反応として、心拍数が増加すると考える人もいるかもしれないが、頸動脈洞反射は主に血圧低下と心拍数減少を引き起こす。混同注意:交感神経系の反応と混同している。
- 3. 頸動脈洞からの求心路は、舌咽神経(第IX脳神経)を介して延髄の孤束核に伝達されます。正しくは:求心路は舌咽神経を介する。選びやすい理由:顔面や頸部の神経経路は複雑であり、他の脳神経と混同しやすい。混同注意:舌咽神経と舌下神経の名称が似ているため混同しやすい。
- 4. 正解。頸動脈洞反射の遠心路は、主に迷走神経(第X脳神経)を介して心臓の抑制や血管の拡張を引き起こし、血圧や心拍数を低下させます。選びやすい理由:正しい知識があれば迷わない。混同注意:他の自律神経と混同することがある。
- 5. 頸動脈洞反射は、主に血圧の変動(特に上昇)によって引き起こされる圧受容体反射です。血中酸素濃度の変化は頸動脈小体(化学受容体)によって感知されますが、これは頸動脈洞反射とは異なる刺激です。正しくは:血圧の上昇によって生じる。選びやすい理由:頸動脈小体と頸動脈洞が近接しているため、刺激要因を混同しやすい。混同注意:圧受容体反射(頸動脈洞)と化学受容体反射(頸動脈小体)の刺激要因を混同している。
国試ポイント
本問題は、頸動脈洞反射のメカニズム、特に求心路・遠心路、およびその生理的効果(血圧・心拍数への影響、刺激要因)に関する基本的な知識を問うものです。神経経路や反射の種類、刺激と反応の関係を正確に理解しているかが重要となります。
混同注意
頸動脈洞と頸動脈小体、圧受容体と化学受容体、舌咽神経と舌下神経、交感神経と副交感神経、反射の刺激と効果。
次に同じ論点が出たら
頸動脈洞反射に関する問題が出た場合、以下の点を確認すると良いでしょう。 1. 刺激は何を感知しているか(血圧か、化学物質か)。 2. 求心路はどの神経か。 3. 遠心路はどの神経か。 4. その結果、心拍数や血圧はどのように変化するか。
関連知識
圧受容体反射(大動脈弓反射)、化学受容体反射(頸動脈小体・大動脈小体)、延髄の循環・呼吸中枢、自律神経系(交感神経・副交感神経)の心臓・血管への作用、脳神経(特にIX、X)の機能。