肺気量で正しいのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
3. 最大吸気量(IC)は一回換気量(VT)と予備吸気量(IRV)の和である(IC = VT + IRV)。4. 残気量(RV)は全肺気量(TLC)から肺活量(VC)を引いたものである(RV = TLC - VC)。これはTLC = VC + RVという定義からも導かれる。
選択肢ごとの解説
- 1. 秒率は1秒量に対する努力性肺活量(FVC)の割合であり、肺活量(VC)ではない。正しくは:秒率は1秒量に対する努力性肺活量の割合である。選びやすい理由:肺活量も換気機能の指標であるため、類似概念として誤って選んでしまう可能性がある。混同注意:「肺活量」と「努力性肺活量」の定義。特にCOPDなどの閉塞性肺疾患で両者の値が乖離することもあるため注意が必要。
- 2. 機能的残気量は予備呼気量と残気量を足し合わせたものである。予備吸気量ではない。正しくは:機能的残気量は予備呼気量と残気量を足し合わせたものである。選びやすい理由:多くの肺気量分画が加算で求められるため、直感的に正しいと思ってしまう可能性がある。また、予備吸気量も呼吸に関連する量であるため、選択肢に違和感を覚えにくい。混同注意:「予備吸気量」と「予備呼気量」の定義。それぞれの肺気量分画がどの容量から構成されているかの混同。
- 3. 正解。最大吸気量(IC: Inspiratory Capacity)は、安静呼気位から最大に吸い込める空気量であり、これは安静時に吸い込む一回換気量(VT: Tidal Volume)と、さらに最大に吸い込める予備吸気量(IRV: Inspiratory Reserve Volume)を足し合わせた量に等しい。正しくは:選択肢の記述で正しい。選びやすい理由:特になし。正しい記述である。混同注意:特になし。正確に理解していれば迷わない。
- 4. 正解。残気量(RV: Residual Volume)は、最大努力呼気後に肺内に残る空気量である。全肺気量(TLC: Total Lung Capacity)は最大吸気位での肺の総量であり、肺活量(VC: Vital Capacity)は最大吸気位から最大呼気位までに吐き出せる空気量である。したがって、TLC = VC + RV の関係から、RV = TLC - VC となるため、この記述は正しい。正しくは:選択肢の記述で正しい。選びやすい理由:特になし。正しい記述である。混同注意:特になし。正確に理解していれば迷わない。
- 5. 肺活量は一回換気量、予備吸気量、予備呼気量を足し合わせたものである。一回換気量が抜けているため、この記述は誤り。正しくは:肺活量は一回換気量、予備吸気量、予備呼気量を足し合わせたものである。選びやすい理由:肺活量が3つの分画から成ることを知っていても、どの3つかを正確に覚えていない場合に、一部だけを挙げる選択肢に誤って誘導される可能性がある。混同注意:肺活量を構成する3つの肺気量分画(一回換気量、予備吸気量、予備呼気量)のどれか一つが欠けている場合。
国試ポイント
肺気量分画の基本的な定義とそれらの関係性を正確に理解しているかを問う問題。特に、容量と分画の組み合わせや計算式を正確に覚えているかが重要。
混同注意
肺気量分画の構成要素(例:機能的残気量=予備呼気量+残気量、全肺気量=肺活量+残気量など)を正確に覚えていないと、似たような言葉で構成される選択肢に惑わされやすい。特に「予備吸気量」と「予備呼気量」の混同、および「肺活量」と「努力性肺活量」の違いは頻出のひっかけポイント。
次に同じ論点が出たら
肺気量分画の定義を問う問題が出題された場合、まず各容量(全肺気量、肺活量、機能的残気量、最大吸気量)がどの分画(一回換気量、予備吸気量、予備呼気量、残気量)で構成されているかを正確に図解などで確認する。特に加算・減算の関係を明確にする。
関連知識
肺気量分画の分類(一回換気量、予備吸気量、予備呼気量、残気量)、および肺容量の定義(機能的残気量、最大吸気量、肺活量、全肺気量)。また、これらの測定方法(ヘリウム閉鎖回路法、体プレチスモグラフィー法)や臨床的意義(閉塞性・拘束性肺疾患での変化)についても理解しておく必要がある。