SIASに含まれるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)は脳卒中片麻痺患者の機能障害を評価するためのツールであり、身体機能、上肢機能、下肢機能、歩行、高次脳機能(特に視空間認知)などの項目が含まれています。視空間認知は、物の位置関係や空間内での自己の位置を把握する能力であり、脳卒中による後遺症としてしばしば障害されます。SIASは、高次脳機能障害のスクリーニングとしても有用であり、視空間認知の評価項目が含まれていることで、包括的な機能評価が可能となります。
選択肢ごとの解説
- 1. SIASは意識障害の直接的な評価ツールではありません。意識障害の評価にはJCSやGCSが用いられます。正しくは:意識障害の評価はJCSやGCSで行う。選びやすい理由:脳卒中急性期には意識障害を伴うことが多いため、評価項目として含まれると誤解しやすいかもしれません。混同注意:JCS(Japan Coma Scale)やGCS(Glasgow Coma Scale)といった意識レベル評価スケール。
- 2. SIASには感覚障害の評価項目(触覚、痛覚)は含まれていますが、「異常知覚」という項目は直接的には含まれません。異常知覚は、感覚障害の一症状として現れることがあります。正しくは:SIASに含まれるのは、触覚や痛覚といった基本的な感覚機能の評価項目である。選びやすい理由:脳卒中後に感覚障害はよく見られるため、異常知覚も評価されると考えるかもしれません。混同注意:触覚や痛覚といった基本的な感覚評価項目。
- 3. SIASには嚥下機能の評価項目は直接的には含まれていません。嚥下機能の評価には、嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)、または簡易嚥下誘発テスト(改訂水飲みテストなど)が用いられます。正しくは:嚥下機能の評価は嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)などで行う。選びやすい理由:脳卒中後に嚥下障害を合併することが多いため、SIASにも含まれると誤解しやすいです。混同注意:嚥下機能評価スケールや検査(例: RSST、改訂水飲みテスト、VF、VE)。
- 4. SIASには測定障害(失調症状の一つ)を直接評価する項目は含まれていません。運動失調の評価は、指鼻試験や膝踵試験などの小脳機能検査が用いられます。正しくは:測定障害の評価は指鼻試験や膝踵試験などで行う。選びやすい理由:脳卒中によって運動失調が生じることがあるため、SIASの評価項目と誤解しやすいです。混同注意:運動失調を評価する小脳機能検査。
- 5. 正解。正解です。SIASの高次脳機能評価項目として「視空間認知」が含まれています。これは、空間内の物体や自己の位置関係を把握する能力を評価します。選びやすい理由:SIASは身体機能の評価が主であると誤解されがちですが、高次脳機能も評価対象に含まれているため、見落としやすい選択肢かもしれません。混同注意:他の運動機能や感覚機能の評価項目。
国試ポイント
SIASは脳卒中片麻痺患者の機能障害を評価する包括的ツールであることを覚えましょう。特に、高次脳機能評価項目として「視空間認知」が含まれていることが重要です。
混同注意
SIASは脳卒中後の機能評価スケールであり、意識レベルを評価するJCS(Japan Coma Scale)やGCS(Glasgow Coma Scale)、感覚障害を評価するスクリーニング項目、運動失調を評価する項目とは目的が異なります。
次に同じ論点が出たら
SIASに関する問題が出た際は、評価項目が身体機能だけでなく、高次脳機能(特に視空間認知)も含む包括的な評価ツールであるという点を判断の軸とします。
関連知識
SIASは、Barthel IndexやFIM(Functional Independence Measure)といったADL評価スケールと併用されることがあります。SIASが高次脳機能を含む機能障害の程度を評価するのに対し、Barthel IndexやFIMは日常生活活動の自立度を評価します。