神経系の感染症と病原体の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
急性灰白髄炎(ポリオ)は、ポリオウイルスによって引き起こされる感染症であり、神経系(特に脊髄の灰白質)に影響を与え、麻痺などの症状を引き起こします。この選択肢は、疾患とその病原体の正しい組み合わせを示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. HIV脳症はヒト免疫不全ウイルス(HIV)によって引き起こされる神経系合併症です。スピロヘータは梅毒やライム病などの原因菌です。正しくは:HIV脳症の原因はウイルス(HIV)である。選びやすい理由:感染症である点から、他の病原体を連想しやすい。混同注意:HIV(ウイルス)とスピロヘータ(細菌)という病原体の種類を混同しやすい。
- 2. 正解。急性灰白髄炎はポリオウイルスによって引き起こされる感染症であり、脊髄の灰白質に炎症を起こし、弛緩性麻痺などを引き起こします。選びやすい理由:正しい組み合わせとして、知識が定着しているかを確認する選択肢です。混同注意:特に混同しやすい点はありませんが、他のウイルス性疾患と区別できるか問われることがあります。
- 3. クロイツフェルト・ヤコブ病はプリオンと呼ばれる異常なタンパク質が原因で発生する疾患です。細菌感染症ではありません。正しくは:クロイツフェルト・ヤコブ病の原因はプリオンである。選びやすい理由:「病」という名称から一般的な感染症を想起しやすく、細菌性の病気と誤解しやすい。混同注意:細菌、ウイルスといった一般的な病原体と、プリオンという特殊な病原体を混同しやすい。
- 4. 進行麻痺は、梅毒の末期症状である神経梅毒によって引き起こされる精神神経症状です。原因は梅毒トレポネーマという細菌(スピロヘータの一種)です。正しくは:進行麻痺の原因は細菌(梅毒トレポネーマ)である。選びやすい理由:麻痺を伴う神経系の疾患であるため、ウイルス性疾患と誤解しやすい。また、梅毒の病原体が細菌であることを知らないと判断が難しい。混同注意:ウイルス性疾患と細菌性疾患、特に性感染症の合併症であることを忘れやすい。
- 5. 日本脳炎は日本脳炎ウイルスによって引き起こされる感染症であり、蚊が媒介します。細菌感染症ではありません。正しくは:日本脳炎の原因はウイルスである。選びやすい理由:「脳炎」という炎症性疾患であるため、細菌性脳炎と混同しやすい。混同注意:ウイルス性脳炎と細菌性髄膜炎・脳炎を混同しやすい。特に、日本脳炎が蚊媒介性ウイルス感染症であるという知識が不足していると誤りやすい。
国試ポイント
神経系の主要な感染症について、その原因となる病原体の種類(ウイルス、細菌、プリオン、真菌など)を正確に理解しているかが問われています。特に、名称だけでは判断しにくい疾患や、特殊な病原体が原因となる疾患に注意が必要です。
混同注意
細菌性とウイルス性の感染症の区別、特に「脳炎」「髄膜炎」「麻痺」などのキーワードを含む疾患について、病原体の種類を混同しやすい。また、プリオン病のように一般的な病原体とは異なるものも注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合は、単に病原体の種類だけでなく、感染経路(例:蚊媒介、経口感染)、主な病態生理、予防法や治療法のポイントまで関連付けて理解しているかを確認しましょう。
関連知識
各疾患の主な症状、感染経路、治療法についても関連知識として押さえておく必要があります。特に、予防接種の対象となる疾患や、公衆衛生上重要な疾患は出題されやすい傾向にあります。