解剖学的構造のうち、白質に分類されるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
脳梁は、左右の大脳半球を結びつける神経線維の束であり、主に有髄神経線維から構成されるため、白質に分類されます。白質は神経細胞の軸索が多数集まっており、これらの軸索はミエリン鞘によって覆われているため、白く見えるのが特徴です。一方、視床、被殻、淡蒼球、脊髄前角はいずれも神経細胞の細胞体が多数存在する部位であり、これらは灰白質に分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 視床は、間脳の一部であり、神経細胞の細胞体が多く集まる灰白質に分類されます。感覚情報の中継点として重要な役割を担っています。正しくは:視床は灰白質です。選びやすい理由:脳の深部にあるため、どのような組織か判断に迷うかもしれません。混同注意:大脳皮質などの表面の灰白質とは異なるが、同じく神経細胞体が主体の部位であること。
- 2. 正解。脳梁は、左右の大脳半球を連絡する巨大な神経線維束であり、髄鞘を持つ有髄神経線維が多数走行しているため、白質に分類されます。選びやすい理由:大脳の構造の一部であるため、灰白質と混同しやすいかもしれませんが、機能的に異なる部分です。混同注意:大脳皮質(灰白質)と脳梁(白質)の区別。
- 3. 被殻は、大脳基底核の一部であり、神経細胞の細胞体が多く集まる灰白質に分類されます。運動機能の調節に関与しています。正しくは:被殻は灰白質です。選びやすい理由:脳深部の構造であるため、白質か灰白質か判断が難しいかもしれません。混同注意:大脳基底核の構成要素(被殻、淡蒼球、尾状核)がすべて灰白質であること。
- 4. 淡蒼球も、大脳基底核の一部であり、神経細胞の細胞体が多く集まる灰白質に分類されます。運動機能の調節に関与します。正しくは:淡蒼球は灰白質です。選びやすい理由:「球」という名から、均質な組織と捉え、白質と誤解する可能性があります。混同注意:被殻と同様に、大脳基底核の他の構成要素が灰白質であること。
- 5. 脊髄前角は、脊髄の中心部に位置するH字型の灰白質の一部であり、運動ニューロンの細胞体が集まっています。筋への指令を出す役割を担います。正しくは:脊髄前角は灰白質です。選びやすい理由:脊髄全体は白質と灰白質から構成されるため、前角も白質の一部だと誤解する可能性があります。混同注意:脊髄の白質(神経線維が走行)と灰白質(神経細胞体が存在)の区別。
国試ポイント
中枢神経系の主要な部位が白質と灰白質のどちらに分類されるかを理解しているか問う問題です。特に、脳深部の構造や脊髄における白質・灰白質の配置について正確な知識が求められます。
混同注意
脳内の各部位が白質と灰白質どちらに属するか、特に大脳皮質のような明らかな灰白質ではない深部構造や、脊髄における灰白質のH字型配置と白質の周囲の区別が混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後も、中枢神経系の様々な部位(例:内包、放線冠、小脳脚など)が白質か灰白質かを問う問題や、それぞれの構造が担う機能と関連付けて問う問題が出題される可能性があります。
関連知識
白質は主に神経線維(軸索)とそれを覆うミエリン鞘から構成され、情報伝達路としての役割を担います。灰白質は主に神経細胞体、樹状突起、無髄神経線維、グリア細胞から構成され、情報処理の中枢としての役割を担います。大脳皮質、大脳基底核、視床、小脳皮質、脊髄灰白質などが灰白質の例です。