リンパ系について正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
選択肢3が正しい理由は、腸管から吸収される特に脂肪成分を多く含むリンパ液は、乳びと呼ばれ、乳び槽から胸管へと流れるためです。選択肢5が正しい理由は、胸管は右上半身以外の全身(左右の下肢、体幹の大部分、左上半身)のリンパ液を集めて左鎖骨下静脈に流入する主要なリンパ管であるため、右下肢からのリンパ液も胸管を経由します。
選択肢ごとの解説
- 1. 脾臓は血液をろ過する臓器であり、老化した赤血球の破壊や免疫機能に関与します。リンパ液をろ過するのはリンパ節の役割です。正しくは:脾臓は血液をろ過する。リンパ液をろ過するのはリンパ節である。選びやすい理由:脾臓が免疫器官であり、ろ過機能を持つことから、リンパ液もろ過すると誤解しやすい。混同注意:血液のろ過(脾臓)とリンパ液のろ過(リンパ節)。
- 2. 胸管は体の大部分のリンパ液を集め、最終的に左鎖骨下静脈と左内頸静脈の合流部に流入します。右鎖骨下静脈に流入するのは右リンパ本管です。正しくは:胸管は左鎖骨下静脈に流入する。選びやすい理由:左右の区別が曖昧な場合、静脈への合流という点は合っているため選びやすい。混同注意:胸管の流入先(左鎖骨下静脈)と右リンパ本管の流入先(右鎖骨下静脈)。
- 3. 正解。腸管から吸収されるリンパ液は、特に脂肪を多く含むため、白濁しており「乳び(ちゅうび)」と呼ばれます。これはリンパ管が脂肪吸収の経路の一つであるためです。
- 4. リンパ管には静脈と同様に、リンパ液の逆流を防ぎ、一定方向に流すための弁が多数存在します。これにより、リンパ液は重力に逆らって効率的に流れることができます。正しくは:リンパ管には弁機構が存在する。選びやすい理由:動脈には弁がないため、血管の一般的な構造として弁がないと誤解しやすい。混同注意:動脈(弁なし)と静脈・リンパ管(弁あり)。
- 5. 正解。胸管は、右上半身を除く全身のリンパ液を集める最大のリンパ管です。したがって、右下肢からのリンパ液も胸管に流入します。
国試ポイント
リンパ系の主要な器官の機能、リンパ液の経路、およびリンパ管の構造的特徴に関する基礎知識が問われています。特に、胸管のリンパ回収範囲と流入先、乳びの定義は頻出事項です。
混同注意
リンパ液の循環経路(胸管と右リンパ本管の支配領域)、脾臓とリンパ節の機能の違い、静脈とリンパ管の弁構造の有無。
次に同じ論点が出たら
次回同様の問題が出た場合、リンパ節の具体的な機能、各リンパ本管(胸管、右リンパ本管)の起始部や流入先の詳細、そしてリンパ系の免疫機能についても確認する。
関連知識
リンパ節の構造と機能(ろ過、免疫)、胸管の起始部(乳び槽)、右リンパ本管の支配領域(右上半身)、リンパ浮腫のメカニズム。