肺機能検査とその説明の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
肺活量は、最大吸気位からゆっくりと最大呼気位まで吐き出すことのできる空気の総量を指します。これは肺機能検査における基本的な項目の一つであり、その定義は正確です。
選択肢ごとの解説
- 1. 秒量は、最大吸気位からの努力性呼出で得られる1秒量(FEV1.0)を指すことが多く、安静呼気からではない。また、安静時の呼気開始から1秒間の呼気量は「1秒量」として通常測定される指標とは異なる。正しくは:秒量:最大吸気位から最大努力性呼出を開始し、最初の1秒間に呼出した肺気量(FEV1.0)選びやすい理由:「1秒間に呼出した肺気量」という部分が秒量を連想させるため。混同注意:努力性肺活量(FVC)の中の指標であるFEV1.0と、安静呼吸での呼気量との混同。
- 2. 残気量は、『最大呼気位』で肺内に残存する空気の量である。安静呼気位ではない。正しくは:残気量:最大呼気位まで息を吐き切った後も肺内に残存する肺気量選びやすい理由:「肺に残る空気の量」という点で残気量を想起させるが、その定義が不正確であるため。混同注意:機能的残気量(FRC:安静呼気位で肺内に残る量)と残気量(RV:最大呼気位で肺内に残る量)との混同。
- 3. 正解。肺活量(VC)は、最大吸気位から最大呼気位まで、努力の有無にかかわらず、ゆっくりと吐き出すことのできる空気の総量として正確に定義される。正しくは:正しいため修正不要選びやすい理由:定義そのままなので、特に誘惑はない。混同注意:特にない。
- 4. 拘束性換気障害の診断基準は、%肺活量(%VC)が80%未満であることである。90%未満では軽度な変動も含まれる可能性があり、障害とは判断されない。正しくは:拘束性換気障害:%肺活量が80%未満選びやすい理由:「○○%未満」という形式が正しい選択肢の形に似ているため。混同注意:正常値(80%以上)と障害の境界値(80%未満)との混同。また、他の検査指標の基準値との混同。
- 5. 閉塞性換気障害の診断基準は、秒率(FEV1.0/FVC%)が70%未満であることである。80%未満では正常範囲内か、非常に軽度な変動として扱われることが多い。正しくは:閉塞性換気障害:秒率が70%未満選びやすい理由:「○○%未満」という形式が正しく、かつ秒率が閉塞性換気障害の指標であることは正しい情報であるため。混同注意:秒率の正常値(70%以上)と障害の境界値(70%未満)との混同。%VCの基準値と混同することもある。
国試ポイント
肺気量分画の基本的な定義と、換気障害の診断基準(特に拘束性換気障害と閉塞性換気障害の判断基準値)を正確に理解しているかが問われます。数値基準は非常に重要です。
混同注意
残気量と機能的残気量、努力性肺活量と肺活量、そして拘束性・閉塞性換気障害の診断基準値(%VC 80%未満、秒率 70%未満)を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後、この論点が出題される場合は、各肺気量分画の具体的な数値(正常値)や、異なる換気障害(混合性換気障害など)の診断基準、あるいは特定の疾患における肺機能検査結果の特徴などが問われる可能性があります。また、フローボリューム曲線に関する知識も重要です。
関連知識
肺気量分画(一回換気量、予備吸気量、予備呼気量、残気量)、肺気量(全肺気量、機能的残気量、肺活量)、呼吸機能検査の目的と測定方法(スパイロメトリー)、各指標の臨床的意義。