10か月の正常児でみられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
パラシュート反応は、転倒を防ぐために腕を伸ばして体を支えようとする保護伸展反応の一つで、通常生後6~9か月頃に出現し、その後の発達を通して維持される正常な反応です。選択肢1, 2, 3, 5はすべて生後早期に消失する原始反射であり、10か月児では通常認められません。
選択肢ごとの解説
- 1. モロー反射は原始反射の一つで、生後4~6か月頃には消失するのが一般的です。10か月では通常みられません。正しくは:生後0~4か月頃にみられる。選びやすい理由:乳児期早期に重要な反射であるため、発達の節目として意識されやすい。混同注意:他の原始反射(例:探索反射、吸啜反射)と同様に、生後早期に消失する反射群と混同しやすい。
- 2. 手の把握反応も原始反射の一つで、生後4~6か月頃には消失するのが一般的です。10か月では通常みられません。正しくは:生後0~6か月頃にみられる。選びやすい理由:物を握る動作と混同しやすく、自主的な随意運動と誤解されがち。混同注意:随意的な握り込み(voluntary grasping)と混同しやすいが、反射的な把握は原始反射として消失する。
- 3. 緊張性迷路反射も原始反射の一つで、生後6か月頃までに消失するのが一般的です。10か月では通常みられません。正しくは:生後0~6か月頃にみられる。選びやすい理由:姿勢制御に関連する反射であるため、発達が未熟な時期に長く残ると考える可能性。混同注意:他の姿勢反射(例:立ち直り反射)と混同しやすいが、緊張性迷路反射は消失する原始反射である。
- 4. 正解。パラシュート反応(前方への支持反応)は、生後6~9か月頃に出現し、その後も持続する高次な姿勢反射です。10か月の健常児であれば通常みられます。
- 5. 非対称性緊張性頸反射も原始反射の一つで、生後6か月頃までに消失するのが一般的です。10か月では通常みられません。正しくは:生後0~6か月頃にみられる。選びやすい理由:発達早期に目立つ反射であるため、重要性が強調され、長く残ると誤解されやすい。混同注意:対称性緊張性頸反射や、他の頸部に関連する反射と混同しやすい。
国試ポイント
乳児の発達段階における原始反射の消失時期と、姿勢反射(特にパラシュート反応などの保護伸展反応)の出現時期・持続性を正確に理解しているかが問われる問題です。各反射の代表的な消失・出現時期を暗記していることが重要です。
混同注意
原始反射と姿勢反射の区別、およびそれぞれの反射の出現・消失時期の混同。特に原始反射が生後も持続すると誤解したり、姿勢反射が生後早期に消失すると誤解したりすることがあります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、他の代表的な原始反射(例:足底把握反射、探索反射、吸啜反射)の消失時期や、他の姿勢反射(例:立ち直り反応、平衡反応)の出現時期について問われる可能性があります。また、特定の疾患(例:脳性麻痺)における原始反射の残存や異常な姿勢反射の有無についても関連付けて学習すると良いでしょう。
関連知識
原始反射の定義とその種類(例:モロー反射、探索反射、吸啜反射、手掌把握反射、足底把握反射、非対称性緊張性頸反射、緊張性迷路反射など)、各反射の出現・消失時期。姿勢反射の種類(例:立ち直り反応、平衡反応、保護伸展反応)と出現時期。乳児の運動発達の段階と里程標。