極超短波治療の図を示す。aに対するbの照射強度はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
照射強度は、距離の逆二乗の法則と、照射角度による余弦の法則(ランバートの余弦則)に従います。aは距離20 cm・皮膚面に垂直(90度)、bは距離10 cm・45度です。距離が1/2になるので強度は2² = 4倍、入射角45度では cos45° ≒ 0.71倍となり、4 × 0.71 ≒ 2.8倍です(公式正答4)。
選択肢ごとの解説
- 1. 距離が1/2になると強度は4倍になるので、aより弱くなることはありません。逆二乗の法則と余弦の法則から約2.8倍です。正しくは:図の状況では端の強度は中央より高い。およそ2.8倍である。選びやすい理由:照射野の均一性を想定したり、端が弱まると誤解したりすると選んでしまう。混同注意:照射野の概念、特に極超短波治療における照射端効果を理解していないと誤る。
- 2. 45度の照射による余弦の法則(cos45° ≒ 0.71倍)だけを考えた値です。距離が20 cmから10 cmになることによる4倍の増加も掛け合わせる必要があります。正しくは:図の状況では端の強度は中央より高い。およそ2.8倍である。選びやすい理由:照射野の均一性を想定したり、端が弱まると誤解したりすると選んでしまう。混同注意:照射野の概念、特に極超短波治療における照射端効果を理解していないと誤る。
- 3. 距離の効果を2倍(逆二乗でなく距離の比のみ)として計算した値です。強度は距離の二乗に反比例するので4倍となり、4 × cos45° ≒ 2.8倍です。正しくは:正しい倍率は約2.8倍である。選びやすい理由:端の強度が中央より高くなることは理解しているが、具体的な倍率を曖昧に覚えている場合に選んでしまう。混同注意:他の物理療法や異なる周波数帯の治療における照射野特性と混同すると誤る可能性がある。
- 4. 正解。距離が20 cmから10 cmで強度は2² = 4倍、45度の照射で cos45° ≒ 0.71倍となり、4 × 0.71 ≒ 2.8倍です。
- 5. 角度の影響を逆に扱い、4 ÷ cos45° ≒ 5.6とした値です。45度の照射では強度は cos45° ≒ 0.71倍に減るので、4 × 0.71 ≒ 2.8倍です。正しくは:正しい倍率は約2.8倍である。選びやすい理由:端の強度が中央よりかなり高くなるという認識はあるが、具体的な数値を正確に覚えていない場合に選んでしまう。混同注意:照射端効果の概念は理解していても、その具体的な数値的根拠を正確に把握していないと誤る。
国試ポイント
極超短波治療における照射端効果の具体的な倍率を問う問題であり、治療の安全性を確保するための基礎知識として出題される。数値に関する正確な記憶が求められる。
混同注意
他の物理療法(例:超音波治療、低周波治療)における照射野の特性やエネルギー分布と混同しやすい。特に超音波治療器ではBUN(Beam Nonuniformity Ratio)が問題となるが、極超短波の照射端効果とは現象が異なる。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出題された場合、照射端効果のメカニズム(電界集中)、熱傷のリスク、およびその予防策(例:電極と皮膚の適切な距離、タオルなどでの保護)について問われる可能性がある。また、他の物理療法における加熱メカニズムや注意点との比較問題も予想される。
関連知識
極超短波治療における禁忌事項(ペースメーカー装着者、金属インプラント、妊娠など)、深部加熱作用、選択的加熱(皮膚・脂肪組織の加熱)、体性・自律神経系への作用、具体的な治療手技や熱傷のリスク管理について。また、照射電極と皮膚の距離や電極の種類による効果の違いも関連知識となる。