6歳の男児。右股関節痛を訴えている。単純エックス線写真(別冊No. 1)を別に示す。 この時期の理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第60回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
問2の疾患はPerthes病(公式正答)で、小児の大腿骨頭の阻血性壊死です。治療の原則は、変形を防ぐために大腿骨頭を臼蓋で十分に覆うこと(包み込み、containment)と、患側股関節への荷重を減らすことです。坐骨結節で体重を支える下肢装具を用いれば、股関節の負担を減らしながら歩行練習ができます。また、免荷期間中も体幹・座位の対称的なバランス練習は行えます。したがって3と5が正しいです(公式正答)。股関節は外転位に保つのが原則で、内転位の保持は骨頭の被覆を悪くします。短下肢装具は股関節の免荷になりません。
選択肢ごとの解説
- 1. Perthes病では、大腿骨頭を臼蓋で覆うために股関節を外転位に保ちます。内転位の保持は骨頭の被覆を悪くするため誤りです。正しくは:股関節は外転位に保ちます。選びやすい理由:股関節を安静に保つ肢位として選びやすい選択肢です。混同注意:外転位での包み込み
- 2. 短下肢装具は足関節を支える装具で、股関節の免荷にはなりません。正しくは:坐骨結節で荷重できる装具で股関節を免荷します。選びやすい理由:装具を使った立位練習として選びやすい選択肢です。混同注意:短下肢装具と免荷装具
- 3. 正解。免荷期間中も行える、体幹・座位の対称的なバランス練習は適切です(公式正答)。
- 4. 患側(右)を下にした起き上がりは、患側股関節に負担がかかるため勧められません。正しくは:患側股関節に負担をかけない動作を指導します。選びやすい理由:起き上がり動作の指導として選びやすい選択肢です。混同注意:患側股関節への負担
- 5. 正解。坐骨結節で体重を支える下肢装具を用いると、患側股関節を免荷しながら歩行練習ができます(公式正答)。
国試ポイント
Perthes病の治療原則(骨頭の包み込みと免荷)に沿った理学療法を選べるかが問われています。
混同注意
Perthes病では股関節を外転位に保ち、骨頭を臼蓋で覆うことが重要です。内転位は避けます。
次に同じ論点が出たら
免荷装具での歩行の安定性や股関節の可動域(特に外転・内旋)を定期的に評価し、骨頭の修復の経過に合わせて荷重を進める。
関連知識
Perthes病:4〜8歳頃の男児に多い大腿骨頭の阻血性壊死。跛行・股関節〜膝の痛みで発症する。治療は装具などによる免荷と、外転位での骨頭の包み込み。