驚きなどの情動によって脱力発作が誘発されるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
ナルコレプシーの主な特徴の一つに情動性脱力発作(カタプレキシー)があり、これは強い感情(笑い、怒り、驚きなど)によって急激に筋力が低下する現象です。他の選択肢は、それぞれ異なる睡眠障害や神経疾患であり、情動性脱力発作を主症状としません。
選択肢ごとの解説
- 1. 睡眠時驚愕症は、睡眠中に突然恐怖に襲われ叫び声を上げるなどの症状を特徴とし、情動による脱力発作とは異なります。正しくは:睡眠時驚愕症は、主に小児にみられるノンレム睡眠中に起こるパラソムニアで、情動による脱力発作とは直接関連しません。選びやすい理由:「驚愕」という言葉が感情の驚きと関連するように見えますが、これは睡眠中の恐怖発作を指し、覚醒時の情動と脱力発作の直接的な関連ではありません。混同注意:レム睡眠行動障害や悪夢障害
- 2. 正解。ナルコレプシーは、日中の過剰な眠気や睡眠発作を特徴とする睡眠障害ですが、その主症状の一つに情動性脱力発作(カタプレキシー)があります。これは、驚き、笑い、怒りなどの強い感情によって、部分的な、あるいは全身の筋緊張が突然消失する現象です。選びやすい理由:ナルコレプシーの主症状である「日中の強い眠気」に意識が向きがちですが、脱力発作も重要な付随症状です。混同注意:てんかん、失神
- 3. むずむず脚症候群は、主に夕方から夜間にかけて脚に不快な感覚が生じ、動かしたくなる衝動を特徴とする神経疾患であり、情動によって誘発される脱力発作とは関連がありません。正しくは:むずむず脚症候群は、下肢の不快な感覚と運動欲求を主症状とする疾患であり、情動性脱力発作とは異なる病態です。選びやすい理由:特になし。症状が大きく異なるため混同しにくい。混同注意:周期性四肢運動障害
- 4. レム睡眠行動障害は、レム睡眠中に夢の内容と一致した行動(叫ぶ、暴れるなど)を起こす睡眠障害であり、情動による覚醒時の脱力発作とは異なります。正しくは:レム睡眠行動障害は、夢の内容が行動として現れるパラソムニアの一種であり、情動性脱力発作とは関連がありません。選びやすい理由:睡眠に関連する異常行動であるため、他の睡眠関連疾患と混同されやすいかもしれません。混同注意:夢遊病、睡眠時驚愕症
- 5. 睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に気道が閉塞するなどして呼吸が一時的に停止することを繰り返す病態であり、情動による脱力発作とは直接的な関連はありません。正しくは:睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中の呼吸停止を主症状とする疾患であり、情動性脱力発作とは異なる病態です。選びやすい理由:「睡眠」という共通のテーマがあるため、他の睡眠障害と混同される可能性はありますが、症状は大きく異なります。混同注意:ナルコレプシーの日中の眠気(無呼吸による眠気とナルコレプシーによる眠気を混同)
国試ポイント
ナルコレプシーの診断基準と主な症状、特に情動性脱力発作(カタプレキシー)に関する知識が問われています。睡眠障害の各疾患の代表的な症状を正確に区別できるかが重要です。
混同注意
てんかん発作、失神、起立性低血圧による立ちくらみなど、突然意識や姿勢を保つことが困難になる他の病態。特にてんかんは発作性である点が共通するため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
この問題が解けなかった場合は、まずナルコレプシーの診断基準と主要症状(日中の過剰な眠気、情動性脱力発作、入眠時幻覚、睡眠麻痺)を確実に覚えることが必要です。また、他の選択肢に挙げられている睡眠障害についても、それぞれの代表的な症状と特徴を整理し、鑑別できるように学習を進めるべきです。
関連知識
ナルコレプシーの病態生理(オレキシン欠損)、診断基準(エプワース眠気尺度、MSLTなど)、その他の症状(入眠時幻覚、睡眠麻痺)。他の睡眠障害(不眠症、過眠症、パラソムニアなど)の分類と特徴。