体性感覚神経の一次ニューロンの細胞体があるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
体性感覚の経路において、末梢からの感覚情報を受け取る最初のニューロンを一次ニューロンと呼びます。この一次ニューロンは偽単極性ニューロンであり、その細胞体は脊髄神経の場合、脊髄の背側にある脊髄後根神経節(後根神経節)に位置しています。脳神経の場合も同様に、対応する脳神経節(三叉神経節、顔面神経膝神経節、舌咽・迷走神経上・下神経節など)に細胞体が存在します。
選択肢ごとの解説
- 1. 延髄には二次ニューロンや三次ニューロンが存在しますが、一次ニューロンの細胞体ではありません。正しくは:延髄には、内側毛帯路の第二次ニューロンの細胞体(薄束核、楔状束核)が存在します。選びやすい理由:脳幹の一部であり、感覚伝導路が通るため、選択肢として魅力的かもしれません。混同注意:感覚伝導路の途中にあり、高次中枢に近い部位であるため、誤って感覚ニューロンの細胞体が存在すると考えてしまう可能性があります。
- 2. 視床には三次ニューロンの細胞体が存在し、体性感覚情報が大脳皮質に伝達される前に中継されます。正しくは:視床には、三次ニューロン(視床後腹側核など)の細胞体が存在します。選びやすい理由:感覚の中継地点として非常に重要なため、誤って一次ニューロンの細胞体と考えてしまう可能性があります。混同注意:感覚の中継地点であり、大脳皮質への最終的な入口であるため、重要な部位と混同しやすいです。
- 3. 脊髄後角には二次ニューロンの細胞体(膠様質、固有核など)が存在し、一次ニューロンからの情報を受け取ります。正しくは:脊髄後角には、二次ニューロンの細胞体が存在します。選びやすい理由:脊髄の一部であり、感覚情報が最初に脊髄に入る部位であるため、迷いやすい選択肢です。混同注意:脊髄後根から入ってきた感覚線維が最初にシナプスを形成する場所であるため、一次ニューロンの細胞体そのものと混同しやすいです。
- 4. 大脳皮質には体性感覚野があり、感覚情報を最終的に認知・処理しますが、これは四次ニューロン以上の高次中枢です。一次ニューロンの細胞体ではありません。正しくは:大脳皮質には、体性感覚野が存在し、感覚情報の統合や認識を行います。選びやすい理由:感覚の最終的な目的地であり、最も重要な部位であるため、つい選んでしまう可能性があります。混同注意:感覚を司る最も高次の部位であるため、感覚ニューロンの細胞体が存在すると誤解しやすいです。
- 5. 正解。体性感覚神経の一次ニューロンは偽単極性ニューロンであり、その細胞体は脊髄後根神経節(DRG)に存在します。ここから末梢へ樹状突起を伸ばし、中枢へ軸索を伸ばしています。
国試ポイント
体性感覚伝導路における各ニューロン(一次、二次、三次)の細胞体の位置と、それぞれのニューロンが担う機能的役割を正確に理解しているかが問われる。特に一次ニューロンの細胞体が神経節に存在するという基本知識は頻出です。
混同注意
脊髄後根神経節と脊髄後角は、ともに脊髄レベルで感覚情報に関わるため混同しやすい。脊髄後根神経節は一次ニューロンの細胞体がある場所、脊髄後角は一次ニューロンが二次ニューロンとシナプスを形成する場所です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、各感覚伝導路(体性感覚、視覚、聴覚など)における一次〜三次(または四次)ニューロンの細胞体の位置、およびそのニューロンがどの機能を担っているか(例:後索・内側毛帯路の二次ニューロンはどこからどこへ投射するか)を問う問題が予想されます。また、それぞれの伝導路のどこで交叉するかも重要です。
関連知識
体性感覚伝導路には、触覚・圧覚・振動覚・固有受容覚などを伝える『後索・内側毛帯路』と、痛覚・温覚・粗大な触覚を伝える『脊髄視床路』の2種類があるが、いずれも一次ニューロンの細胞体は脊髄後根神経節に存在する。この一次ニューロンは、末梢受容器から情報を受け取り、脊髄(後索・内側毛帯路の場合)または脊髄後角(脊髄視床路の場合)まで軸索を伸ばす。