疾患の予防対策で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
一次予防は疾病の発生自体を防ぐことを目的とします。ワクチン接種は、感染症の原因となる病原体への免疫を獲得させることで、感染症の発症を未然に防ぐため、一次予防の典型的な例です。
選択肢ごとの解説
- 1. 健康診断は疾病の早期発見・早期治療を目的とするため、二次予防に該当します。一次予防は疾病そのものの発生を予防する活動です。正しくは:健康診断は二次予防に分類されます。選びやすい理由:健康診断が健康維持に役立つという点で一次予防に近いと感じるかもしれませんが、その本質は「既に存在するかもしれない病気の早期発見」にあります。混同注意:健康増進活動(一次予防)と早期発見活動(二次予防)の区別が曖昧になっている可能性があります。
- 2. 正解。ワクチン接種は、特定の感染症への免疫を獲得させ、その疾病の発生自体を未然に防ぐことを目的としています。これは疾病の発生予防にあたるため、一次予防に分類されます。
- 3. 禁煙は、喫煙による健康リスク(肺がん、心疾患など)を低減し、これらの疾病の発生そのものを予防する活動です。したがって、一次予防に該当します。正しくは:禁煙は一次予防の取り組みとされます。選びやすい理由:既に喫煙している人が行う行動であるため、何らかの治療的側面があるように見えるかもしれませんが、その目的はあくまで「病気の発生を防ぐ」ことです。混同注意:生活習慣病の治療や管理(二次予防、三次予防)と、生活習慣の改善による疾病予防(一次予防)の区別ができていない可能性があります。
- 4. 合併症の予防は、既に発症している疾病がさらに悪化したり、新たな問題を引き起こしたりするのを防ぐことを目的とします。これは、疾病の重症化予防や機能回復を目的とする三次予防に該当します。正しくは:合併症の予防は三次予防に位置づけられます。選びやすい理由:早期発見・早期治療(二次予防)と関連付けて考えてしまうかもしれませんが、合併症は「既に病気がある状態」で発生するものです。混同注意:二次予防(早期発見・早期治療)と三次予防(機能回復・重症化予防)の区別がついていない可能性があります。
- 5. 糖尿病と診断された人に対する運動療法は、病気の進行を防ぐための治療(早期治療)にあたり、二次予防に位置づけられます。三次予防は、合併症や障害が生じた後の機能回復・社会復帰のための取り組みを指します。公式の正答は2のみです。正しくは:糖尿病患者への運動療法は三次予防にあたります。選びやすい理由:運動療法が早期治療の一環と捉えられ、二次予防と混同する可能性がありますが、ここでの対象は既に診断された糖尿病患者です。混同注意:二次予防(早期発見・早期治療)と三次予防(重症化予防・機能回復)の区別が曖昧になっている可能性があります。
国試ポイント
疾病予防の3段階(一次予防、二次予防、三次予防)の具体的な活動例とその分類を正しく理解しているかどうかが問われる定番問題です。各段階の定義と、それに該当する活動の具体例を正確に覚えることが重要です。
混同注意
一次予防(疾病発生予防)、二次予防(早期発見・早期治療)、三次予防(重症化予防・機能回復)の境界線が曖昧になりがちです。特に、健康増進活動と早期発見活動、治療活動と重症化予防活動を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後も「〇〇は△次予防である」という形式で、具体的な予防策がどの段階に属するかを問う問題が出題されると予想されます。特に、健康診断や予防接種、禁煙、リハビリテーションなどが頻出のキーワードとなります。
関連知識
一次予防: 健康教育、予防接種、生活習慣改善(禁煙、食生活改善、適度な運動)。二次予防: 健康診断、がん検診、特定健診、生活習慣病の早期治療。三次予防: リハビリテーション、合併症予防、再発予防、社会復帰支援。