常染色体のトリソミーで引き起こされる疾患はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第60回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ダウン症候群は21番染色体が通常より1本多い、21トリソミーと呼ばれる常染色体の数的異常によって発生します。一方、他の選択肢の疾患は性染色体異常や単一遺伝子疾患であり、常染色体トリソミーではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ダウン症候群は、21番染色体が3本存在する21トリソミー(常染色体異常)によって引き起こされる代表的な疾患です。
- 2. クラインフェルター症候群は、性染色体異常(通常47, XXY)であり、常染色体のトリソミーではありません。正しくは:この症候群は、性染色体であるX染色体が過剰に存在すること(通常XXY)によって起こります。選びやすい理由:染色体異常の疾患の一つであるため、知識が曖昧だと混同しやすいです。混同注意:ターナー症候群やトリプルX症候群といった他の性染色体異常症と混同しやすいです。
- 3. ターナー症候群は、性染色体異常(Xモノソミー、通常45, X)であり、常染色体のトリソミーではありません。正しくは:この症候群は、性染色体であるX染色体が1本しかないこと(XO)によって起こります。選びやすい理由:クラインフェルター症候群と同様に、染色体異常の疾患であるため、知識が曖昧だと混同しやすいです。混同注意:クラインフェルター症候群やトリプルX症候群といった他の性染色体異常症と混同しやすいです。
- 4. フォン・レックリングハウゼン病(神経線維腫症1型)は、常染色体優性遺伝形式をとる単一遺伝子疾患であり、染色体の数的異常であるトリソミーとは異なります。正しくは:この疾患は、17番染色体上のNF1遺伝子の変異によって引き起こされる遺伝子疾患です。選びやすい理由:常染色体性の疾患であるため、「常染色体」というキーワードに引きずられやすいですが、トリソミーとは異なります。混同注意:染色体異常と遺伝子異常の違いが明確でない場合、また「常染色体」という言葉だけで判断してしまうと誤解しやすいです。
- 5. フェニルケトン尿症は、常染色体劣性遺伝形式をとる単一遺伝子疾患であり、染色体の数的異常であるトリソミーとは異なります。正しくは:この疾患は、12番染色体上のPAH遺伝子の変異によって引き起こされる遺伝子疾患です。選びやすい理由:常染色体性の疾患であるため、「常染色体」というキーワードに引きずられやすいですが、トリソミーとは異なります。混同注意:フォン・レックリングハウゼン病と同様に、染色体異常と遺伝子異常の違いが明確でない場合、また「常染色体」という言葉だけで判断してしまうと誤解しやすいです。
国試ポイント
染色体異常の中でも特に常染色体異常(トリソミーなど)と性染色体異常、そして単一遺伝子疾患との違いを正確に理解しているかを問う問題です。代表的な疾患の遺伝形式や染色体異常の種類を暗記していることが重要です。
混同注意
染色体異常(数的異常、構造異常)と遺伝子異常(単一遺伝子疾患、多因子遺伝疾患)の概念が混同しやすいです。特に、常染色体性の疾患であるフォン・レックリングハウゼン病やフェニルケトン尿症が、「常染色体」というキーワードからトリソミーと誤解される可能性があります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、染色体異常の種類(常染色体トリソミー、性染色体異常)とその代表的な疾患の組み合わせだけでなく、単一遺伝子疾患の遺伝形式(常染色体優性・劣性、X連鎖)とその具体例についても、正確に区別できるかを問われるでしょう。
関連知識
染色体異常には、数的異常(トリソミー、モノソミーなど)と構造異常(転座、欠失など)があります。常染色体トリソミーの代表例は21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パタウ症候群)です。性染色体異常にはターナー症候群(XO)、クラインフェルター症候群(XXY)などがあります。単一遺伝子疾患には常染色体優性遺伝(フォン・レックリングハウゼン病、ハンチントン病など)、常染色体劣性遺伝(フェニルケトン尿症、鎌状赤血球貧血など)、X連鎖遺伝(血友病、デュシェンヌ型筋ジストロフィーなど)があります。