脳血管障害の片麻痺について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
脳血管障害後の片麻痺における痙縮パターンは特徴的であり、上肢では肘関節の屈曲、肩関節の内転・内旋、前腕の回内、手関節・手指の屈曲が典型的な共同パターンとして現れます。これは屈筋群の優位な痙縮によるものです。
選択肢ごとの解説
- 1. 脳血管障害による片麻痺の回復は、一般的に四肢の近位部の方が遠位部よりも速い傾向にあります。これは、近位部がより基本的な動作に関与するためと考えられます。正しくは:四肢の遠位部と比べて四肢の近位部の回復が速いことが多い。選びやすい理由:一般的なリハビリテーションの目標として遠位部の巧緻性回復が重視されるため、遠位部の回復が遅れると誤解しやすいかもしれません。混同注意:中枢神経系損傷の回復パターンと、末梢神経損傷の回復パターン。
- 2. 脳血管障害による片麻痺では、一般的に下肢の麻痺の方が上肢の麻痺よりも回復が速い傾向にあります。これは、歩行などの基本的な動作が回復しやすいことに関連しています。正しくは:上肢の麻痺と比べて下肢の麻痺の回復が速いことが多い。選びやすい理由:上肢の機能回復がADLにおいて重要視されるため、回復への期待から速いと誤解しやすいかもしれません。混同注意:ADLにおける上肢と下肢の役割の重要度と、実際の麻痺回復パターン。
- 3. 正解。脳血管障害後の上肢痙縮は、一般的に肩関節の内転・内旋、肘関節の屈曲、前腕の回内、手関節・手指の屈曲といった屈曲パターンを示すことが多いです。
- 4. 脳血管障害後の運動回復段階(ブルンストローム・ステージなど)では、一般的に共同運動が出現した後に、連合反応が減少していきます。連合反応は、共同運動よりも初期段階や強い努力時に出現しやすい不随意的な運動です。正しくは:共同運動が出現する前に連合反応が出現するか、共同運動と同時に観察されることが多い。選びやすい理由:共同運動と連合反応の区別が曖昧だと、順序を混同しやすいです。混同注意:ブルンストローム・ステージにおける共同運動と、連合反応の出現時期やその性質。
- 5. 脳血管障害発症直後は、通常、弛緩性麻痺(筋緊張の低下)を示すことが多く、数日から数週間後に筋緊張が亢進し、痙縮が出現することが一般的です。正しくは:発症直後は筋緊張が低下していることが多い。選びやすい理由:脳血管障害後の「痙縮」という言葉の印象から、発症直後から筋緊張が高いと誤解しやすいです。混同注意:発症直後の「ショック期」と、その後の「痙縮期」の筋緊張の状態。
国試ポイント
脳血管障害後の片麻痺の回復パターン、典型的な痙縮の肢位、および運動回復段階に関する基本的な知識が問われています。特に発症直後の筋緊張の変化と、上肢・下肢、近位・遠位の回復順序の理解が重要です。
混同注意
ブルンストローム・ステージにおける共同運動と、連合反応の出現順序や性質の混同。また、発症直後の弛緩性麻痺と、その後の痙縮期を混同すること。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が問われた場合、各回復段階の特徴的な症状や、痙縮による肢位の具体例、および回復の一般的な順序(近位から遠位、下肢から上肢、弛緩から痙縮へ)を正確に理解しているかを確認します。
関連知識
ブルンストローム・ステージ、痙縮のメカニズム、上位運動ニューロン障害の症状、近位・遠位筋および上肢・下肢の回復速度の違い。脳血管障害後のリハビリテーション介入のタイミングと内容。