介護保険法に規定される特定疾病はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
介護保険制度において、40歳以上65歳未満の第2号被保険者が介護サービスを利用するためには、加齢に伴って生じる特定疾病に起因する要介護・要支援状態であることが必要です。厚生労働大臣が指定する特定疾病は16種類あり、その中に「脊髄小脳変性症」と「閉塞性動脈硬化症」が含まれます。他の選択肢は特定疾病には含まれません。
選択肢ごとの解説
- 1. 間質性肺炎は、介護保険法に規定される特定疾病16種類の一つには含まれていません。正しくは:間質性肺炎は特定疾病には含まれませんが、呼吸器疾患の重症化によっては介護サービスの対象となる可能性はあります。選びやすい理由:呼吸器系の難病であり、重症化すると日常生活に支障をきたすため、特定疾病に該当すると誤解しやすいです。特に「慢性閉塞性肺疾患」が特定疾病であることから、肺疾患全般が含まれると錯覚するかもしれません。混同注意:慢性閉塞性肺疾患(COPD)や、医療費助成の対象となる指定難病と混同しやすいです。間質性肺炎はCOPDとは病態が異なります。
- 2. 拡張型心筋症は、介護保険法の特定疾病には指定されていません。正しくは:拡張型心筋症は特定疾病には含まれません。心不全などが重症化すれば、介護サービスの必要性は生じる可能性があります。選びやすい理由:重篤な心臓病であり、進行すると生活機能が著しく低下するため、特定疾病に該当すると考えやすいでしょう。混同注意:脳血管疾患など、他の特定疾病リストにある重篤な疾患や、一般的な難病と混同しやすいです。
- 3. 正解。脊髄小脳変性症は、厚生労働大臣が定める介護保険法の特定疾病16種類の一つです。進行性の神経変性疾患であり、指定難病にも含まれます。
- 4. 変形性肘関節症は介護保険法の特定疾病には指定されていません。特定疾病に含まれるのは「両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症」です。正しくは:変形性肘関節症は特定疾病には含まれません。しかし、変形性関節症自体は高齢者に多く、日常生活の支障度によっては介護サービスの対象となる可能性はあります。選びやすい理由:変形性関節症が特定疾病の一部に含まれるため、「変形性関節症」という疾患名から、どの関節部位でも対象になると誤解しやすいです。特に高齢者に多い疾患であるため、対象だと考えがちです。混同注意:「両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症」と混同しやすいです。
- 5. 正解。閉塞性動脈硬化症は、厚生労働大臣が定める介護保険法の特定疾病16種類の一つです。進行により身体機能が低下し、要介護状態となるリスクが高いとされています。
国試ポイント
介護保険制度の根幹となる「特定疾病」について、正確な知識が問われます。特に、一般的な難病や重病、あるいは特定疾病の限定的な定義(例:変形性関節症は膝・股関節のみ)を理解しているかがポイントです。16種類の特定疾病を正確に記憶していることが不可欠です。
混同注意
一般的な難病や重篤な疾患、あるいは医療費助成の対象となる指定難病と、介護保険法の特定疾病を混同しやすいです。特に、名前が似ていたり、同じく慢性的な経過をたどる疾患は注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次にこの論点が出題された場合、特定疾病リストの中から異なる疾患が選択肢として提示される可能性が高いです。また、「なぜその疾患が特定疾病に指定されているのか(加齢との関連性)」や、「特定疾病ではないが介護サービスの対象となりうる疾患」など、より深い理解を問う問題が出されることも考えられます。特定疾病の追加・削除などの制度変更にも注意が必要です。
関連知識
介護保険制度における第1号被保険者(65歳以上)と第2号被保険者(40歳以上65歳未満)の要介護認定要件の違いを理解しておく必要があります。また、特定疾病16種類を全てリストアップし、それぞれの疾患がどのようなADL低下や機能障害を引き起こすか概要を把握することも重要です。指定難病制度との違いも押さえておきましょう。