災害リハビリテーション支援で誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第60回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
理学療法士の災害リハビリテーション支援は、災害発生直後の急性期から開始されるべきであり、復興期からという記述は不適切です。早期介入により、被災者の健康被害の悪化を防ぎ、二次的合併症(廃用症候群など)の予防を図ることが重要です。他の選択肢はすべて災害リハビリテーション支援の適切な内容を示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。理学療法士の災害リハビリテーション支援は、災害の発生直後である急性期(初期段階)から開始され、被災者の身体機能や生活状況の評価、廃用症候群の予防、ADL支援など多岐にわたります。復興期だけでなく、発災直後からの介入が重要であるため、この記述は不適切です。正しくは:理学療法士の支援活動は、災害発生直後の急性期から開始される。選びやすい理由:リハビリテーションは急性期の治療が終わってから本格的に行うものという一般的なイメージから、復興期から活動開始という記述が自然に感じられるかもしれません。しかし、災害リハビリテーションは予防と早期介入が非常に重視されます。混同注意:通常の疾病に対するリハビリテーションの段階(急性期、回復期、維持期)と、災害リハビリテーションのフェーズ(緊急期、急性期、亜急性期、慢性期/復興期)における理学療法士の役割の開始時期を混同しやすいです。
- 2. 災害リハビリテーションの重要な目標の一つは、避難生活などによる活動量の低下から生じる廃用症候群(筋力低下、関節拘縮、循環器機能低下など)を予防することです。被災者自身が自己管理できるよう指導や支援を行うことは理学療法士の重要な役割であり、この記述は適切です。
- 3. 災害リハビリテーションは突発的に発生する災害に対応するため、平時からの体制整備、研修、訓練が不可欠です。これにより、いざという時にスムーズかつ効果的な支援活動が可能となるため、この記述は適切です。
- 4. 大規模災害においては、被災地の復旧や被災者の生活再建には長い時間を要します。そのため、リハビリテーション支援も数ヶ月から年単位で継続的に行われることが多く、この記述は適切です。
- 5. JRAT(Japan Disaster Rehabilitation Assistance Team)は、災害時におけるリハビリテーション専門職の派遣調整や被災地での支援活動の統括を担う組織であり、この記述は適切です。
国試ポイント
災害リハビリテーションの各フェーズ(急性期、亜急性期、慢性期/復興期)における理学療法士の役割と活動開始時期に関する理解が問われています。特に、災害リハビリテーションが予防的側面を強く持ち、早期からの介入が重要である点を把握しているかが確認されます。
混同注意
一般的な疾病や外傷に対するリハビリテーションの介入時期と、災害リハビリテーションの介入時期を混同しやすいです。災害リハビリテーションは、予防的な観点から発災直後の急性期からの介入が非常に重要となる点が特徴的です。
次に同じ論点が出たら
災害リハビリテーションの問題が出たら、まず『活動開始時期』『介入の目的(予防的側面)』『関わる職種・組織』『各フェーズでの具体的な支援内容』に注目する。特に、災害リハビリテーションは『発災直後からの早期介入と予防』が原則であることを念頭に置く。
関連知識
災害サイクル(緊急期、応急期、復旧・復興期)とリハビリテーションのフェーズ、JRATの役割と活動内容、廃用症候群の予防と介入、精神的ケアの重要性、地域連携の重要性、DMATとの連携。