骨粗鬆症の危険因子で誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
ビタミンAの不足は通常、骨粗鬆症の主要な危険因子とは考えられていません。むしろ過剰摂取が骨密度低下や骨折リスク増加と関連する場合があるため、この選択肢が骨粗鬆症の「危険因子」として適切でないものとなります。他の選択肢はすべて骨粗鬆症の発症や進行に直接的に寄与する既知の危険因子です。
選択肢ごとの解説
- 1. 長期臥床は骨への力学的負荷が減少するため、骨吸収が優位となり骨量減少を招きます。これは骨粗鬆症の主要な危険因子の一つです。正しくは:これは骨粗鬆症の危険因子なので、適切でない要因としては誤りです。選びやすい理由:臥床が直接的に骨粗鬆症を引き起こすメカニズムを深く理解していない場合、関係ないと誤解する可能性があります。混同注意:活動性の高い生活と混同し、臥床が骨への影響を与えないと考えるかもしれません。
- 2. 正解。ビタミンAは骨の成長や分化に関与しますが、その「不足」が骨粗鬆症の主要な危険因子として挙げられることは稀です。むしろ、過剰摂取が骨密度低下や骨折リスク増加と関連するとされます。したがって、これは骨粗鬆症の危険因子として適切ではありません。正しくは:この選択肢は正答であり、修正の必要はありません。
- 3. エストロゲンは骨形成を促進し、骨吸収を抑制する重要なホルモンです。閉経などによるエストロゲン減少は、骨粗鬆症の特に女性における主要な危険因子となります。正しくは:これは骨粗鬆症の危険因子なので、適切でない要因としては誤りです。選びやすい理由:ホルモンの影響全般を曖昧に理解していると、重要性を見落とすかもしれません。混同注意:男性ホルモンや他の性ホルモンとの骨への作用の違いと混同する可能性があります。
- 4. 原発性副甲状腺機能亢進症は、副甲状腺ホルモン(PTH)の過剰分泌により骨からのカルシウム放出が促進され、骨吸収が亢進することで骨粗鬆症を引き起こします。正しくは:これは骨粗鬆症の危険因子なので、適切でない要因としては誤りです。選びやすい理由:副甲状腺機能低下症と混同したり、甲状腺機能と誤解したりする可能性があります。混同注意:甲状腺ホルモンやカルシトニンなど、他の骨代謝に関わるホルモンとの作用と混同しやすいです。
- 5. 副腎皮質ステロイドの長期投与は、骨形成を担う骨芽細胞の機能を抑制し、骨吸収を促進することで、薬剤性骨粗鬆症の主要な原因となります。正しくは:これは骨粗鬆症の危険因子なので、適切でない要因としては誤りです。選びやすい理由:ステロイドの抗炎症作用など、他の側面から骨への影響を軽視する可能性があります。混同注意:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)など、他の薬剤が骨に与える影響と混同するかもしれません。
国試ポイント
骨粗鬆症の多様な危険因子(生活習慣、ホルモン、疾患、薬剤など)に関する正確な知識を問う問題です。特に、一見関連しそうな栄養素であっても、その「不足」と「過剰」で影響が異なる場合がある点を見極める力が試されます。
混同注意
ビタミンD不足:ビタミンD不足は骨粗鬆症の主要な危険因子です。ビタミンAとDは脂溶性ビタミンであるため混同しやすいですが、骨代謝における役割は異なります。ビタミンK不足:ビタミンKも骨代謝に関与し、不足は骨粗鬆症リスクを高める可能性があります。ビタミンAの過剰摂取:ビタミンAの過剰摂取は骨粗鬆症や骨折リスクを高める可能性があります。本問では「不足」が問われています。
次に同じ論点が出たら
次に類似の論点が出題された場合、骨粗鬆症の「予防因子」や「保護因子」について問われたり、特定の疾患や薬剤が骨格に与える影響のメカニズムをより深く問われたりする可能性があります。また、栄養素については「不足」と「過剰」それぞれの影響を正確に区別できるかが重要になります。
関連知識
骨粗鬆症の危険因子には、加齢、閉経後のエストロゲン減少、家族歴、低体重、喫煙、過度の飲酒、運動不足、長期間の臥床、ビタミンD不足、カルシウム摂取不足、内分泌疾患(甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症、クッシング症候群など)、特定の薬剤(ステロイド、抗てんかん薬、胃酸分泌抑制薬など)があります。