理学療法診療ガイドライン第1版(日本理学療法士協会)における理学療法介入の推奨グレード分類で、「行わないように勧められる科学的根拠がない」に該当する推奨グレードはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第53回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
日本理学療法士協会が定めた理学療法診療ガイドライン第1版における推奨グレード分類において、C2は「科学的根拠は十分ではないが、行わないように勧められる科学的根拠がない」と定義されています。これは、介入を強く推奨する根拠は不足しているものの、実施を妨げる明確な科学的根拠も存在しない状況を示します。
選択肢ごとの解説
- 1. 推奨グレードAは、「強い科学的根拠があり、行うように強く推奨される」場合に適用されます。設問の「行わないように勧められる科学的根拠がない」とは異なる意味合いです。正しくは:Aは「行うように強く推奨」を意味します。選びやすい理由:最も推奨度が高いグレードであり、実施に前向きな意味合いのため誤解を招くかもしれません。混同注意:「行うように勧められる科学的根拠がない」と「行うように強く推奨される」は逆の意味ではありませんが、ニュアンスが異なります。
- 2. 推奨グレードBは、「中程度の科学的根拠があり、行うように推奨される」場合に用いられます。設問の「行わないように勧められる科学的根拠がない」とは一致しません。正しくは:Bは「行うように推奨」を意味します。選びやすい理由:Aの次に高い推奨度であり、実施に前向きな姿勢を示すため誤って選択される可能性があります。混同注意:Bも実施を推奨するグレードであり、「行わないように勧められる根拠がない」とは直接結びつきません。
- 3. 推奨グレードC1は、「科学的根拠は十分ではないが、行うことを考慮してもよい」場合に該当します。これは設問の「行わないように勧められる科学的根拠がない」とは異なる状況を指します。正しくは:C1は「行うことを考慮してもよい」を意味します。選びやすい理由:C2と似たグレードであるため、混同して選択される可能性があります。混同注意:C1は積極的な推奨ではないものの、実施を検討する余地があることを示します。
- 4. 正解。推奨グレードC2は、「科学的根拠は十分ではないが、行わないように勧められる科学的根拠がない」場合に分類されます。これは設問の記述と完全に合致しています。正しくは:この選択肢が設問の定義に正確に対応しています。選びやすい理由:C1とC2の区別が曖昧な場合、混同しやすいです。混同注意:C1が「行うことを考慮してもよい」なのに対し、C2は「行わない根拠がない」という消極的な肯定です。
- 5. 推奨グレードDは、「科学的根拠があり、行わないように推奨される」場合に適用されます。これは設問の「行わないように勧められる科学的根拠がない」とは正反対の意味合いです。正しくは:Dは「行わないように推奨」を意味します。選びやすい理由:最も低い推奨度であり、内容を誤解すると選択肢として考慮してしまうかもしれません。混同注意:Dは明確な否定的な推奨であり、設問の「行わないように勧められる科学的根拠がない」とは逆の状況です。
国試ポイント
理学療法診療ガイドラインにおける推奨グレードの定義を正確に理解しているかが問われます。特に、C1とC2のような似たグレードのニュアンスの違いを把握することが重要です。
混同注意
C1「科学的根拠は十分ではないが、行うことを考慮してもよい」とC2「科学的根拠は十分ではないが、行わないように勧められる科学的根拠がない」が混同されやすいです。C1は『行っても良い』というやや積極的な容認、C2は『行わない理由がない』という消極的な容認のニュアンスがあります。
次に同じ論点が出たら
この知識を基に、実際の臨床場面で特定の理学療法介入を検討する際に、その介入がどの程度の科学的根拠に基づいているかを判断し、患者への説明や実施の可否を適切に判断できるようになります。
関連知識
診療ガイドラインの推奨グレードは、エビデンスの質と推奨の強さに基づいて分類されます。AHA/ACCガイドラインやJACCなど、他の医療分野のガイドラインでも同様の分類が用いられることがあり、その概念は共通しています。