HIV(ヒト免疫不全ウイルス)が主に感染し、破壊することで免疫不全を引き起こす細胞はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
正解は3番
解説
HIVはCD4受容体を持つヘルパーT細胞などのCD4陽性T細胞に感染してこれを破壊するため、細胞性免疫を中心に深刻な免疫不全を引き起こす。
選択肢ごとの解説
- 1. 好中球は自然免疫の中心を担う白血球であり、細菌や真菌の感染に対して最初に遊走して貪食・殺菌を行う。CD4分子を発現していないため、HIVの主要な感染標的とはならない。
- 2. 肥満細胞はアレルギー反応に関与するエフェクター細胞であり、HIVが感染して免疫不全をきたす主たる細胞ではない。
- 3. 正解。HIVはCD4受容体を持つヘルパーT細胞などのCD4陽性T細胞に感染してこれを破壊するため、細胞性免疫を中心に深刻な免疫不全を引き起こす。
- 4. 形質細胞はB細胞から分化して抗体を産生する細胞であり、HIVの主な標的細胞ではない。
国試ポイント
HIVがCD4陽性T細胞を標的とし、細胞数が減少することで日和見感染症を発症する機序は必ず問われる。
覚え方
「HIVはCD4を狙う」とダイレクトに結びつけて記憶する。
対になる知識
Tリンパ球のサブセットとして、CD4陽性T細胞はヘルパーT細胞として働き免疫応答の司令塔を担うが、これはHIVの主要標的でもある。これに対し、CD8陽性T細胞は細胞傷害性T細胞(CTL)として働き、ウイルス感染細胞などを直接攻撃して破壊する役割を持つ。
関連知識
HIV感染症が進行し、CD4陽性T細胞が著しく減少した末期状態が後天性免疫不全症候群(AIDS)である。細胞性免疫が完全に破綻するため、ニューモシスチス肺炎などの日和見感染症や、カポジ肉腫などの悪性腫瘍を合併するのが臨床的な最大の特徴である。