中殿筋機能が低下して起こるのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
中殿筋は股関節の外転作用を担う主要な筋肉であり、立脚期に骨盤を水平に保つ重要な役割があります。中殿筋の機能が低下すると、荷重側と反対側の骨盤が下方に傾斜する状態となり、これをトレンデレンブルグ徴候と呼びます。
選択肢ごとの解説
- 1. アリス徴候は、先天性股関節脱臼の際に、大腿骨頭の異常な位置により大腿の皮膚溝の高さに左右差が見られる徴候である。中殿筋機能低下とは直接関係がない。 正しくは:アリス徴候は先天性股関節脱臼の際に認められる大腿の皮膚溝の高さの左右差である。
- 2. クリック徴候は、乳幼児の先天性股関節脱臼の検査(オルソラニ徴候、バーロー徴候)で、股関節を操作した際に骨頭が臼蓋に出入りする音や感触を指す。中殿筋機能低下とは異なる病態である。 正しくは:クリック徴候は先天性股関節脱臼の徒手検査時に聞かれる、または触知される異常音である。
- 3. ドレーマン徴候は、股関節を屈曲させると自動的に外旋・外転を伴う徴候で、大腿骨頭すべり症で特徴的に見られる。中殿筋機能低下とは直接関係がない。 正しくは:ドレーマン徴候は大腿骨頭すべり症において股関節屈曲時に自動的な外旋・外転を伴う徴候である。
- 4. 正解。中殿筋機能低下により、立脚期に荷重側の反対側の骨盤が挙上せず、むしろ下垂する。これをトレンデレンブルグ徴候という。
国試ポイント
中殿筋の機能とその機能不全によって生じる徴候(トレンデレンブルグ徴候)を理解すること。
混同注意
トレンデレンブルグ徴候は股関節周囲の筋力低下に起因し、特に中殿筋の機能不全を指す。他の選択肢は、先天性股関節脱臼、離断性骨軟骨炎、大腿骨頭すべり症など異なる病態に関連する徴候であり、それぞれ原因が異なる。
次に同じ論点が出たら
中殿筋の機能低下や股関節の外転筋力低下が示唆される記述があれば、トレンデレンブルグ徴候が選択肢にあるかを確認する。
覚え方
中殿筋の機能低下や股関節の外転筋力低下が示唆される記述があれば、トレンデレンブルグ徴候が選択肢にあるかを確認する。
対になる知識
トレンデレンブルグ徴候は股関節周囲の筋力低下に起因し、特に中殿筋の機能不全を指す。他の選択肢は、先天性股関節脱臼、離断性骨軟骨炎、大腿骨頭すべり症など異なる病態に関連する徴候であり、それぞれ原因が異なる。
関連知識
トレンデレンブルグ歩行は、トレンデレンブルグ徴候が陽性の場合に、骨盤の傾きを代償するために、体幹を患側へ傾ける歩行パターンを指す。これに対して、デュシェンヌ歩行は、両側の中殿筋機能不全や、脊髄性筋萎縮症などで生じる「揺れるような」歩行を指す場合があるが、通常、トレンデレンブルグ歩行は片側性の代償を指す。