透熱灸による反応で最も早期に起こるのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
透熱灸による温熱刺激は、まず皮膚の自由神経終末に存在するポリモーダル受容器を興奮させます。これらの受容器は機械的刺激、熱刺激、化学的刺激など多様な刺激に反応し、その興奮が侵害受容性感覚として中枢神経系に伝達されることで、様々な生体反応が引き起こされます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。透熱灸の熱刺激が皮膚に加わると、まず痛覚・温覚に関わる自由神経終末に存在するポリモーダル受容器が興奮します。これが、様々な生体反応の最も早期のステップです。
- 2. 白血球の浸潤は炎症反応の一環であり、温熱刺激による組織損傷や炎症が引き起こされた場合に起こりますが、ポリモーダル受容器の興奮よりも時間的に遅れて生じる反応です。 正しくは:白血球の浸潤は、温熱刺激による組織の炎症反応により時間的に遅れて生じる。
- 3. 温熱感覚の認知は、ポリモーダル受容器の興奮によって発生した神経インパルスが求心性神経を介して中枢神経系(大脳皮質)に伝達され、そこで処理されて初めて起こるもので、受容器の興奮よりも後の段階の反応です。 正しくは:温熱感覚の認知は、ポリモーダル受容器の興奮に引き続いて起こる中枢神経系の情報処理によるものである。
- 4. 施灸局所の血管拡張は、温熱刺激やポリモーダル受容器の興奮によって放出される化学伝達物質(例えばサブスタンスPやCGRPなど)や自律神経反射によって引き起こされる反応であり、受容器の興奮に続く二次的な反応です。また、血管拡張自体は直接受容器の興奮を意味しません。 正しくは:施灸局所の血管拡張は、ポリモーダル受容器の興奮とその後の神経反射や化学物質放出によって生じる二次的な反応である。
国試ポイント
透熱灸の初期反応は、侵害受容に関わるポリモーダル受容器の興奮であることを理解する。
混同注意
温熱刺激による感覚認知や血管拡張といった末梢での反応と、神経系の受容器興奮という最も早期の生理学的反応とを混同しないこと。生体反応の階層性を理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
透熱灸や他の物理療法における生体反応の初期段階を問われた場合、刺激を感知する受容器の興奮が最も早期に起こる反応であることを判断基準とします。
覚え方
透熱灸や他の物理療法における生体反応の初期段階を問われた場合、刺激を感知する受容器の興奮が最も早期に起こる反応であることを判断基準とします。
対になる知識
温熱刺激による感覚認知や血管拡張といった末梢での反応と、神経系の受容器興奮という最も早期の生理学的反応とを混同しないこと。生体反応の階層性を理解することが重要です。
関連知識
ポリモーダル受容器は、C線維やAδ線維の自由神経終末に分布し、侵害受容に関与します。灸の刺激が神経系を介して生体反応を引き起こす経路を理解することが重要です。また、灸の作用機序には、神経反射のほか、内分泌系や免疫系の活性化も含まれます。