透熱灸により組織損傷部から放出される物質で、末梢性の痛覚過敏に関与するのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
セロトニンは組織損傷部位から放出される物質であり、特に肥満細胞や血小板から放出され、直接的な痛覚刺激作用だけでなく、プロスタグランジンなどの他の炎症性メディエーターと共働して痛覚受容器の閾値を低下させ、末梢性の痛覚過敏を引き起こします。透熱療法は温熱刺激により組織に熱を加え、損傷と炎症反応を誘発します。
選択肢ごとの解説
- 1. NO(一酸化窒素)は血管拡張作用や神経伝達物質として機能しますが、末梢性の痛覚過敏に直接的に関与する主要な物質ではありません。むしろ、痛覚修飾に関与することがありますが、ここでは直接的な誘発物質とは異なります。 正しくは:NOは血管拡張、神経伝達に関与する。発痛物質としてはブラジキニン、プロスタグランジン、セロトニンなどが挙げられる。
- 2. アドレナリンは交感神経系の主要な神経伝達物質であり、心拍数増加や血管収縮などの作用を持ちますが、組織損傷部から放出されて末梢性の痛覚過敏を引き起こす主要な物質ではありません。痛み自体を修飾する作用はありますが、直接の過敏物質ではありません。 正しくは:アドレナリンは交感神経系の神経伝達物質であり、直接的な発痛物質ではない。
- 3. アセチルコリンは主に副交感神経系の神経伝達物質であり、筋肉の収縮や腺の分泌を促進しますが、組織損傷部から放出されて末梢性の痛覚過敏を直接引き起こす物質ではありません。 正しくは:アセチルコリンは副交感神経系の神経伝達物質であり、直接的な発痛物質ではない。
- 4. 正解。セロトニンは組織損傷部位、特に血小板や肥満細胞から放出され、直接的な痛覚刺激作用と、他の炎症性メディエーターとの共働により、末梢性の痛覚受容器の感受性を高め、痛覚過敏を引き起こします。したがって、透熱療法による組織損傷で放出される物質として適切です。
国試ポイント
炎症反応における発痛物質および痛覚過敏に関与する物質を理解することが重要です。
混同注意
NOは血管拡張や神経伝達に関わりますが、直接的な発痛物質や痛覚過敏の主因ではありません。アドレナリンやアセチルコリンは主に神経伝達物質であり、直接的な末梢性痛覚過敏の物質とは異なります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、「組織損傷部から放出される」「末梢性の痛覚過敏に関与する」というキーワードから、炎症性サイトカインや発痛物質群を想起し、その中でセロトニンを選択する。
覚え方
同様の問題が出た場合、「組織損傷部から放出される」「末梢性の痛覚過敏に関与する」というキーワードから、炎症性サイトカインや発痛物質群を想起し、その中でセロトニンを選択する。
対になる知識
NOは血管拡張や神経伝達に関わりますが、直接的な発痛物質や痛覚過敏の主因ではありません。アドレナリンやアセチルコリンは主に神経伝達物質であり、直接的な末梢性痛覚過敏の物質とは異なります。
関連知識
炎症メディエーターには、ブラジキニン、プロスタグランジン、ヒスタミン、サブスタンスPなどがあり、それぞれが発痛、血管透過性亢進、浮腫形成に関与します。これらの物質の放出機構と作用機序をまとめて覚えると良いでしょう。