心音の増強がみられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
僧帽弁狭窄症では、左心房から左心室への血流が障害されるため、左心房圧が上昇し、拡張期に僧帽弁を通過する血流が速くなります。これにより、僧帽弁の閉鎖音が通常より強く聞こえることがあります。特にI音の増強が特徴的です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。僧帽弁狭窄症では、僧帽弁の可動域が制限され、閉鎖音が大きくなることがあります(I音の亢進)。これは、狭窄した弁を無理に閉じようとする力が強まるため、あるいは弁の硬化が原因で弁尖が強く衝突するためと考えられます。
- 2. COPD(慢性閉塞性肺疾患)では、肺の過膨張により心臓が肺に覆われ、心音は減弱することが多いです。また、右心不全を合併すると肺高血圧症によりII音(肺動脈成分)が亢進することもありますが、心音全体の増強とは異なります。 正しくは:COPDでは、肺の過膨張により心音は減弱することが多い。
- 3. 心囊液貯留があると、心臓が心囊液に覆われるため、心臓の拍動が胸壁に伝わりにくくなり、心音は減弱します。多量の心囊液貯留では、心タンポナーデを起こすこともあります。 正しくは:心囊液貯留では、心音は減弱する。
- 4. 肥満では、胸壁が厚くなるため、心臓からの音波が伝わりにくくなり、心音は減弱することが多いです。心臓自体が心音を増強させる病態ではありません。 正しくは:肥満では、心音は減弱することが多い。
国試ポイント
心音の聴取と疾患との関連性を理解することが重要です。特に弁膜症における心音の変化は頻出です。
混同注意
心音の増強と減弱、心雑音の有無と種類を混同しやすいです。これらは異なる病態を反映します。
次に同じ論点が出たら
心音の問題が出題された場合、まずどの心音(I音かII音か、収縮期か拡張期か)に着目するかを確認し、その心音に関連する弁膜症や心疾患の病態生理を想起して判断します。
覚え方
心音の問題が出題された場合、まずどの心音(I音かII音か、収縮期か拡張期か)に着目するかを確認し、その心音に関連する弁膜症や心疾患の病態生理を想起して判断します。
対になる知識
心音の増強と減弱、心雑音の有無と種類を混同しやすいです。これらは異なる病態を反映します。
関連知識
心音はI音(僧帽弁・三尖弁閉鎖)とII音(大動脈弁・肺動脈弁閉鎖)から構成されます。各弁膜症における心音の変化(狭窄症での増強・開放音、閉鎖不全症での減弱・雑音)を関連付けて学習すると良いでしょう。