病気の解説
いぼ
別名:イボ
受診の目安
- 手足などにできた盛り上がりが、大きくなる・数が増える・広がるとき
- 痛む、日常生活のじゃまになるとき(MedlinePlus)
- 足の裏にウオノメのような硬いものができ、歩くと痛むとき
- 陰部やその周りにいぼのようなものができたとき
- 形がいびつ、色がまだら、出血するなど、見た目が気になるとき
- 糖尿病がある人や、免疫の働きが落ちている人に、いぼやウオノメのようなものができたとき
相談先は皮膚科です。「いぼ」と呼ばれるものの中にはさまざまな皮膚のできものが含まれ、まれに悪性のものもあります。ウオノメやタコとも見分けにくく、自分で判断して市販薬で処置すると、悪化したり、悪性の病気の発見が遅れたりすることがあるとされます(日本皮膚科学会)。
基本
いぼとは
「いぼ」は、皮膚にできる小さな盛り上がりをまとめて呼ぶ言葉です。皮膚科でいう狭い意味のいぼは、ウイルスが皮膚に感染してできる「ウイルス性疣贅(ゆうぜい)」を指します(日本皮膚科学会)。原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の仲間です(日本皮膚科学会)(MedlinePlus)。もっとも多いのは「尋常性疣贅」で、子どもの手足によくみられます(日本皮膚科学会)。
主な種類と症状
ウイルスの型によって、できやすい場所や見た目が変わります(日本皮膚科学会)。
- 尋常性疣贅:手の指や足などにできる、表面がざらざらした盛り上がりです。顔に細長く突き出すものや、足の裏にできるもの(足底疣贅)も、この仲間に含まれます(日本皮膚科学会)(MedlinePlus)。
- 足底疣贅:足の裏で皮膚に埋もれるようにできるため、小さいものはウオノメと見分けにくいことがあります。子どもの足の裏にできる、痛みの強いタイプもあります(日本皮膚科学会)。
- 扁平疣贅:平たい小さないぼで、腕や顔に多くみられます(日本皮膚科学会)。ひげそりなどをよくする場所にできることもあります(MedlinePlus)。
- 陰部のいぼ:尖圭コンジローマなど、性行為でうつる種類があります(日本皮膚科学会)(MedlinePlus)。
いぼが痛んだり、数が増えたりすることもあります(MedlinePlus)。
原因・うつり方
ウイルスは傷のない健康な皮膚にはほとんど感染せず、目に見えないほどの小さな傷から入り込むと考えられています。入り込んだウイルスが皮膚の奥の細胞に感染し、その細胞が増えて固まりになったものがいぼです(日本皮膚科学会)。
- けがをしやすい手足、ひげそりで傷つく場所、ささくれや手荒れ、靴ずれ、水虫などで皮膚が荒れている場所にできやすくなります(日本皮膚科学会)。
- アトピー性皮膚炎で皮膚のバリアが弱っていたり、ひっかいたりしていると、できやすいとされます(日本皮膚科学会)。
- 免疫の働きが落ちる病気がある人や、免疫を抑える治療を受けている人は、いぼができやすく、重くなったり治りにくくなったりします(日本皮膚科学会)。
ふつうの手足のいぼが、がんになることは一般にはないとされます。ただし、子宮頸がんなどに関わるウイルスの型もあるため、陰部のいぼは性のパートナーも含めた対応が必要です(日本皮膚科学会)。
治療
治療
いぼのウイルスに特によく効く薬や治療法は、まだないとされています(日本皮膚科学会)。そのため、いくつかの方法から、その人に合うものを選びます。
- 液体窒素での凍結:非常に冷たい液体窒素をいぼに当てて凍らせる方法です(日本皮膚科学会)(MedlinePlus)。
- 焼き取る・切り取る方法:電気でいぼを焼いたり、手術やレーザーで取り除いたりする方法があります(日本皮膚科学会)(MedlinePlus)。
- 塗り薬や飲み薬:皮膚に塗る薬や、飲み薬(ヨクイニン)が使われることもあります(日本皮膚科学会)(MedlinePlus)。
多くの場合、1回では治らず、何度か通院が必要です。ある人によく効いた方法が、別の人には効かないこともあり、再発もしやすいため、根気よく治療を続けることが大切とされます(日本皮膚科学会)。
経過と生活
予防
完全に防ぐことは難しいものの、ウイルスが入りにくい皮膚を保つことが予防につながるとされます(日本皮膚科学会)。
- 手足やひじ、ひざなど、傷つきやすい場所の皮膚をいたわる
- 手荒れやひげそり負けをそのままにせず、手当てする
- アトピー性皮膚炎などがあれば、きちんと治療する
免疫の働きが落ちている人は、とくに注意が必要です(日本皮膚科学会)。
経過
子どものいぼは自然に消えることが多い一方、大人のいぼは長く残りやすいとされます(MedlinePlus)。治療を受けても再発することがあります(日本皮膚科学会)。
皮膚科で扱うほかの病気
出典
日本皮膚科学会「皮膚科Q&A イボとミズイボ、ウオノメとタコ」 / MedlinePlus「Warts」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。